早起きプレッシャーにサヨナラ!朝5時起きでも快眠が得られる前夜の過ごし方3カ条

野上雅子

2021年11月19日

ライフ

ふだん夜型の生活を送っていると、ゴルフの朝だけ早寝早起きとはなかなかいかないもの。いつもより早く床についたにもかかわらず、早起きプレッシャーでかえって寝付けなくなってしまったなんてこともあります。そうならないための心がけを順天堂大学の小林弘幸教授が教えます。

食事や入浴の時間によって自律神経のリズムをコントロール

 ふだん夜更かし気味の人でも、ゴルフの前日はいつもより早めに布団に入ることと思います。でも、寝たいのになかなか眠れない。結局、寝付けたのは、ふだん寝る時間とあまり変わらなかった……という経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

快眠を得て元気いっぱいプレーしよう 写真:AC

 ラウンド前夜、早めに就寝するには、「ベッドに入る前に3つの心がけを実行することが大切です」と、順天堂大学医学部の小林弘幸教授は言います。小林先生が挙げる3つの心がけは、(1)就寝時間から逆算して食事と入浴を済ませる、(2)ゴルフの準備をしっかりする、(3)アルコールを控える、です。

 あまりのシンプルさに驚く方もいるかもしれませんが、何か特別なことをするわけではなくても、食事や入浴の時間によって自律神経のリズムをコントロールすれば快眠を得られるといいます。ぐっすり眠り、翌朝スッキリ起きるためのラウンド前夜の過ごし方について、小林先生に教えていただきました。

(1)寝る3時間前には食事を、40~50分前には入浴を終える

 まず(1)は、「寝る時間の3時間前までに食事を終え、就寝時間の40~50分前には入浴を終えることです」(小林先生)

 例えば、明朝5時に起きるとします。6時間以上の睡眠をとるなら、その日は10時半までに寝たい、となります。そこから逆算すると、遅くとも夕飯は7時半には食べ終わり、9時半過ぎにお風呂から上がって、10時にはスマホを置いてベッドに入るのがベストです。ふだん12時就寝という人なら、いつものタイムスケジュールを2時間近く早めることになるでしょう。

 大事なのはその時間に「終えている」ことです。それには7時に夕飯を食べ始め、9時ごろ入浴を始めることがポイント。お風呂から上がったらパジャマを着、ドライヤーで髪を乾かし、コップ1杯の水を飲み、ソファで一息ついた頃「もうすぐ10時か。スマホを終わらせてベッドに入ろう」という流れをつくりましょう。

「早く食べ終えるのは、食後あまり時間がたたないうちに寝ると内臓が休まらず、眠りが浅くなってしまうからです。入浴も同じです。お風呂上がりの体がほてっているときは心身が興奮状態になり、なかなか入眠できません。入浴後30分くらいたち、ほてりが収まるのと並行して副交感神経の働きが良くなってくると睡眠の質が高まるのです」(小林先生)

 健康やダイエットの観点から食事の時間に注意をしている人は多いと思いますが、入浴時間は盲点だったかもしれません。このところ朝晩冷えてきましたので、湯冷めしないようあえて寝る直前にお風呂に入る人もいるのではないでしょうか。そういう方は、これからは早めに入浴を終え、就寝時間の30分前にはベッドに入るようにするといいですね。

 ただし、「42度以上のお風呂に入るのはおすすめできません。熱いお湯は血管を収縮させ、交感神経が急激に高まって睡眠の質を低下させてしまうからです。リラックスするには39~40度くらいのぬるめの湯船がベスト。15分ほどゆっくり浸かると副交感神経が高まり、ぐっすり眠れます」と、小林先生は秘訣を教えてくれました。

(2)荷物は玄関内にまとめ、ウエアはベッド近くに

 さて、食事を7時半に終えると、9時ごろ入浴するまで少し時間が空きます。(2)のゴルフの準備は、この間に行なうことです。キャディーバッグの中を中心にゴルフ道具や小物をチェックし、シューズ、着替えなどを入れたバッグは玄関内にまとめておき、明日着ていくウエアはベッドの近くにセットします。

 入浴前に準備ができない場合、時間は短くなりますが入浴後にしても構いません。「用意さえすれば、安心して寝られるからです。もし寝坊をしても、顔を洗って着替えるだけでさっと出られます。一番いけないのは、朝起きてから準備しようとするパターンです」(小林先生)

 朝起きてから準備をするつもりで寝ようとすると、「そういえばボールの買い置きはあったかな」「レインウエアを持っていかなきゃ」「バッグに着替えを入れて、タオルとシューズはキャディーバッグに入れて」など、ベッドに入っても不安や段取りが思い浮かんできます。軽い緊張状態になってリラックスできませんから、なかなか寝つけなくなったり、夜中に目がさめてしまったりしがちなのです。準備は必ずしなければならないことですから、しっかり終えて、安心して快眠したいものです。

(3)ゴルフ前夜はお酒を飲まずに質の高い睡眠を優先

 最後に(3)ですが、すべての飲食を7時半までに終えるにはお酒を飲む時間はほとんどありませんし、飲まないほうがいいでしょう。

 それは、アルコールを取ると利尿作用を促してトイレが近くなり、脱水状態に陥るからです。たくさん飲めばそれだけ脱水が悪化して血管が収縮し、交感神経が優位になって快眠とはほど遠い睡眠しかとれません。翌日のプレーに影響もありますので、深酒は絶対にしないよう注意してください。

 適量のアルコールはストレスをやわらげ、気分をリラックスさせる効果もあります。しかし、ゴルフ前夜は飲まずに質の高い睡眠を優先させましょう。体調万全でいいプレーをするほうが、帰宅後によりおいしいお酒を飲めるに違いありません。

■小林弘幸(こばやしひろゆき)/順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認ドクター。国内における自律神経研究の第一人者として、トップアスリートやアーティストのコンディショニングやパフォーマンス向上指導に携わる。『自律神経を整える習慣・運動・メンタル』(池田書店)、『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)など著書多数

【自律神経とは?】
全身に張りめぐらされた末梢神経で、内臓の働きや血液の流れや体温調整など生命を維持するための機能を司る。自律神経は「交感神経」と「副交感神経」とに分けられ、「交感神経」は体をアクティブにする役目、「副交感神経」は体をリラックスさせる役目を担っている。車に例えると、アクセルとブレーキのように、両者が交互にバランスよく働くことによって心身ともに快調を保つことができる。このバランスが乱れると、スポーツや仕事のパフォーマンスに影響があるだけでなく、身体的にも精神的にもダメージを与える。

【写真】前夜の準備はここに注意!ゴルフの4大忘れ物をチェック

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