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- 100を切れないゴルファーでも「青ティーから回ってみる」を自律神経の名医が勧める理由
日本では一般的に白のティーマークをレギュラーティーと言う通り、男性は大抵の人がホワイトティーからプレーしています。でも、そういう固定観念が上達を妨げているのではないかというお話です。
欲は「なんとか乗せたい」から「なんとしても寄せたい」へ
いくつかあるティーイングエリアのどこからでもご自由に回ってください、というスタイルのゴルフ場も増えてきました。

こういうとき、100を切ったり切れなかったりのゴルファーは、どのティーを選ぶべきでしょうか?
順天堂大学医学部の小林弘幸教授は「どのティーイングエリアを選んでもいいならブルーから回ったほうがいいですよ。同じグリーンフィーを払っているのですから」と、100前後で回る人にもエールを送ります。
一般的にブルーはバックティーに相当します。以前は「レディース、シニア、レギュラー、バック」という区分けが標準でしたが、最近は「レッド、ゴールド、グリーン、ホワイト、ブルー」など、ゴルファーの属性を関連付けず、色のみで呼ぶゴルフ場が増えているようです。
ただ、「ブルーから回る場合は、キャディマスター室にお声掛けください」などという貼り紙を見ると、自分のスコアでブルーから回るなんて10年早いと言われそう……と尻込みしてしまいます。
しかし、小林先生は「そう心配しなくてもいいです」とアドバイスします。
「アマチュアの場合は、ブルーから回ってもホワイトやグリーンから回っても、スコアはそう大きく変わりません。スロープレーになるのはいけませんが、むしろ課題をもってブルーにチャレンジするほうがいい練習になりますよ」と言うのです。
「アベレージゴルファーのスコアがなかなか良くならないないのは、いつも距離の短いホワイトから回っているからかもしれません。距離が短いと、計算上パーオンの可能なホールが多くなります。良いスコアを出せる絶好のチャンスですから、1打目からリキんでドライバーを振り回したり、2打目は欲をかいてピンを狙ったりしてしまいます。その結果トラップに捕まったり、とんでもないミスショットが出たり……。いいスコアを出すどころか、案外大叩きしてしまうことも少なくないのです」
例えばホワイトから回ると、パー4の2打目は150ヤード前後というケースも多いでしょう。7番アイアンの距離ならアベレージゴルファーでも当然グリーンを狙いにいきますし、距離が短くなるほど「なんとか乗せたい」から「なんとしても寄せたい」へエスカレート。いわゆるリキんだ状態になります。交感神経は優位になって肩や腕に力が入り、スイングリズムや軌道も狂い、あり得ないミスショットになってスコアを崩してしまうのです。
一方、ブルーからだとどうでしょうか。パー4の2打目が180ヤード以上になることもよくあります。これだけ長いとグリーンに乗らなくても仕方がありません。むしろ、パーオンできなくて当たり前と思って臨むでしょう。
「フェアウェイウッドでトップしてでもグリーン周辺まで転がっていけばいいや。どうせ3オンならアイアンでバンカー手前に打っておこうかな」
気負いも欲もなく、リラックスするから無駄な力は入らず、いいリズムでクラブを振れます。それがかえってナイスショットになることも多いのです。
パーオンを狙わない戦略の重要性と刻むゴルフの面白さ
とはいえ、ふだんホワイトから100前後打つゴルファーがブルーから回った場合、ホワイトより良いスコアを出すことができるのでしょうか?
「なかなか100を切れない方にこそ試していただきたい、ブルーからの回り方があるんです。まず、前半のハーフは長い距離でもいつも通りパーオンを目指していきます。2打目が200ヤードでも180ヤードでも、残り距離に見合うクラブを使います。チョロやOBやダフリが出るのは織り込み済みです。一転、後半の9ホールは、フェアウェイウッドとユーティリティーを使わずに回ります。もともとパーオンの成功率はかなり低い距離ですが、『はじめからパーオンは狙わない』と決め、レイアップありきの状況をつくるのです。さらに『3打目を○ヤード残す』という条件を加えます」
例えば2打目が200ヤードあるとして、3打目に得意な100ヤードを残すと決めたなら、2打目を残り100ヤード地点へ確実に刻みます。「7番アイアンでできるだけ飛ばして、残りをウェッジで寄せる」のではありません。
もし2打目が180ヤード残ったら、3打目を100ヤード残すように、2打目は80ヤード打ちます。2打目が120~130ヤードを切るまでは『100ヤード残す』という1つのテーマに集中しましょう。
もちろん80ヤードが得意な人は80ヤード残す、60ヤードが得意なら60ヤード残すのでも構いません。パー3も含め、後半9ホールで1つのテーマを続けることが大事です。
「大抵の人は前半より後半のほうが良いスコアで回れます。というのも、パーオンはおいそれとできるものではないからです。どうせ3打かかるなら、3打目でなるべく得意な距離を残すほうがボギーでまとまる確率は高いですし、パーのチャンスも出てきます」
「このやり方だと、後半は6~8番アイアンをほとんど使わなくなります。もともとフェアウェイウッドとユーティリティーを使わないという制限もありましたから、ドライバーの後はショートアイアンだけで回れるでしょう。9番、PW、SWで刻むから大きなミスをしにくいのです。同じ残りの距離を何回も打つことになるので、その距離のショットも磨かれます」
ラウンド中にリキみや欲があると交感神経が優位になって血流が悪くなり、スイング軌道やリズムが崩れます。ぜひブルーティーから回り、パーオンを狙わない戦略の重要性と刻むゴルフの面白さを体感してみましょう。
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