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- ゴルフ場の様々な「委員会」って何をやっているの? 会員制ゴルフ場の仕組みを理解する
今ではビジターだけで、ネットから簡単に予約することができますが、日本のゴルフ場の8割は会員制です。訪れたゴルフ場の掲示板には、「フェローシップ委員会」や「ハンディキャップ委員会」からのお願いが張り出されています。そこで、会員制ゴルフ場の仕組みについて調べてみました。
理事会の下にいくつかの委員会がある
ゴルフ場に行くと「フェローシップ委員会からのお願い」といった紙が掲示板に貼り出されていたりすることがあります。
フェローシップ委員会という組織はゴルフ場以外ではあまり見かけることがありません。会員制のゴルフ場にはどんな委員会があり、どのような活動を行なっているのでしょうか。ゴルフ場関係者に聞いてみました。

「会員制のゴルフ場には理事会というものがあります。理事会の下にいくつかの委員会があります」
理事会というのは会員制ゴルフ場を運営していくための基幹組織です。理事長はゴルフ場の運営企業のトップが務めているケースが多いです。
2022年6月に開催された男子トーナメント「ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント」の開催コースである麻生飯塚ゴルフ倶楽部(福岡県)の理事長は内閣総理大臣経験者の麻生太郎氏です。
このゴルフ場を造ったのが麻生氏の父親である麻生太賀吉氏であり、ゴルフ場を運営しているのも麻生グループの麻生地所なので、麻生太郎氏が理事長の要職を務めています。
ゴルフ場の理事長の名前をインターネットで検索してみると、ほとんどの方が大手企業の社長や会長です。
ただし例外的なケースもあります。フジ天城ゴルフ倶楽部(静岡県)の理事長は元読売ジャイアンツの篠塚和典氏です。これは運営企業の社長さんからの依頼を受け、面白そうなので喜んで引き受けたとご本人がおっしゃっていました。
委員会でコース運営に関するさまざまなことを決める
それはさておき、理事会の下にはどんな委員会があるのでしょうか。
「ウチのゴルフ場は競技委員会、ハンディキャップ委員会、フェローシップ委員会の3つがあります。他のゴルフ場では総務委員会、コース管理委員会、エチケット委員会などがあったりします。食堂委員会というのも聞いたことがあります」
「競技委員会は12人います。月例競技に参加しながら、競技委員がスターターやアテストなどを担当します。あとは競技規則の制定、ローカルルールの策定、競技コースの設定などが主な仕事になります」
「ハンディキャップ委員会は8人います。ハンディキャップの査定と管理が主な仕事になります」
「ウチのゴルフ場は330人くらいのメンバーがいて、ハンディキャップを登録している人が130人です。約3分の1がハンディキャップ登録をしていて、それ以外の方は普通のメンバーになります」
「たとえば特定のメンバーの方のハンディキャップが数字として9.8くらいになったとき、ハンディキャップ委員が9にするのか10にするのかの“シングル査定”を行ないます」
「クラブハンディキャップをシングルハンディにするには、数字だけではなく競技の所作や人柄を見たりするそうです。ゴルフがうまければいいというわけではなく、クラブを代表するメンバーとしての品格もチェックするわけです」
「ただ、2022年から日本でもワールドハンディキャップシステムが導入されましたから、ワールドハンディキャップとクラブハンディキャップの兼ね合いをどうするか検討しているところです」
「フェローシップ委員会は6人います。フェローシップとは『仲間』とか『友達付き合い』という意味で、楽しくプレーできる環境作りを行なっています」
「具体的にはエチケットやマナーに関する啓蒙活動を行なったり、お客様にアンケートを実施し、その声に対してどのように回答するのが最善なのか検討したりします」
「プレーファストを率先したり、ドレスコードを策定したりするのもフェローシップ委員会の仕事になります。そういう意味ではフェローシップ委員会の仕事は幅広いですね」
日本のゴルフ場の多くはビジターのプレーを積極的に受け入れていますが、実は約8割が会員制組織です。将来的にゴルフ場の会員になりたいと考えている人は、そういう視点で掲示物やメンバーボードを見ると面白いかもしれません。
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