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- 「オレ、アプローチイップスなんだよ」は誰にでも起きる!? 「イップス」を正しく知って事前予防
プロだけに起こると思われがちなゴルフのイップス。しかし、ある程度実力がついてくれば、アマチュアゴルファーでも起こる可能性があり、その種類も複数あるという。そこで、イップスをきちんと知って予防しましょう。
体が動かなくなるイップスと動きすぎるイップスがある
このところイップスに悩んでいるアマチュアゴルファーを取材する機会が何度かありました。
イップスとはスポーツの動作に支障をきたし、自分の思い通りのプレーができなくなる運動障害のことです。プロゴルファーに多く見られる症状ですが、アマチュアゴルファーでもイップスにかかることがあります。
症状の出方も人それぞれです。最も多いのはパッティングイップスですが、アプローチイップスやバンカーイップス、ドライバーイップスという症状もあります。練習では思いどおりの動きができるのに、試合(本番のラウンド)では急に動かなくなってしまうのです。
イップスを研究している専門家に話を聞くと、イップスには2種類の症状があるそうです。体が動かなくなるイップスと、体が動きすぎるイップスです。
体が動かなくなるイップスは、パッティングの際にテークバックが引けなくなります。そのような症状が出た選手は長尺パターを試します。アドレスの姿勢を変えることによって筋肉の緊張が緩和し、振り子の原理を活用することでヘッドの動きを促進します。
体が動きすぎるイップスは、パッティングの際にショートパットでパンチが入ってしまい、1メートルのパットが2~3メートルオーバーしたりします。そのような症状が出た選手はクロスハンドグリップを試します。利き手である右手に運動動作の主導権を渡さないことで症状の改善を目指します。
イップスで悩んでいるプロゴルファーと話をしていたとき、「優勝争いの最中にイップスの症状が出ると右腕を切り落としたくなることがある」という表現を聞いたことがあります。プロゴルファーという職業はそれほど過酷な精神状態に追い込まれるのかと驚きました。
イップスはかつて心の病と思われていました。実際、心の葛藤が脳細胞や神経細胞に何らかの影響を与え、それが筋肉の動きに影響を及ぼしています。
しかしながら、心を鍛えればイップスにかからなくなったり、イップスを克服できたりするというものではありません。そもそも心を鍛えるといっても心臓は循環器系の臓器であり、人間の心は脳が司っていることが分かっています。
そして脳は人間の体内で最も多くの謎が残っている部位であり、イップスを直す方法は今のところ分かっていません。
自分にプレッシャーをかけすぎないほうがいい
アマチュアゴルファーがイップスにかかる原因の一つとして、競技などに出場し、そのタイトルを獲得すると大きな名誉が得られるといった心理的プレッシャーを強く感じる場面を味わっています。
筆者が遭遇したイップス経験者のほとんどがハンディキャップ9以下で、さらに言えば5以下になると発症率が高まります。わずか1打の違いが結果を大きく左右する場面に近づけば近づくほどイップスにかかる可能性が高まります。
でも、そういう緊張感を味わうのが好きでゴルフに取り組んでいる人もいますし、イップスにかかったからといってゴルフが嫌いになるわけでもないようです。むしろゴルフが好きだからこそイップスにかかっても楽しく続けるために試行錯誤している人が多いです。
そして練習ラウンドではイップスの症状が出ないけど試合ではイップスの症状が出る人は、試合に出ることをやめてしまえば悩みから解放されます。そうすると普通にめちゃめちゃうまい人なので、並みのアマチュアでは到底かないません。
野球やサッカーや他のスポーツでもイップスという運動障害は発生しますが、ゴルフほど頻繁にイップスという言葉を聞くスポーツはありません。ゴルフはそれだけ繊細な反復動作が必要なスポーツで、だからこそ世界各国で多くの人をとりこにしているのでしょう。
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