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- 早朝プレーが人気なのは関東だけだった!? 地域によって異なるプレースタイルを調べてみた
全国的に酷暑となっている今夏、本格的に気温が上がる前にラウンドを終えてしまう「アーリーバード(早朝プレー)」はどこも来場者であふれている。しかしこの現象、実は関東以外ではあまり見られないという。地域によって傾向があるというプレースタイルについて調べてみました。
アーリーバードが人気なのは首都圏だけ
日中の気温が35度を超える猛暑日が増えており、通常の時間帯のラウンドは過酷なコンディションでのプレーを余儀なくされています。
ただ、夏は日照時間が長いので、アーリーバード(早朝プレー)や薄暮プレーといった選択肢もあります。また、ナイター設備を備えているゴルフ場は夏がかき入れ時です。ナイタープレーだけで50組以上の来場者が訪れるゴルフ場もあるそうです。
一方で、「アーリーバードが人気なのは首都圏だけ」という話をゴルフ場関係者から聞きました。いったいどういうことなのでしょうか。
「アーリーバードは2000年代前半に大手ゴルフ場運営会社が『日照時間が長い季節は5時にはもう明るいのだから、5時からプレーできるでしょう』という発想で始めました」
「涼しい時間帯にプレーできて、帰りの渋滞も避けられるということで、首都圏のゴルフ場で大人気になりました。今も相変わらず多くのお客様が訪れています」
「でも、アーリーバードが人気なのは、実は首都圏のゴルフ場だけなんです。北海道、関西、九州のゴルファーは『なんでいちいち、そんなに早く起きてゴルフをするの?』と言います」
「関西ではアーリーバードよりも薄暮プレーのほうが人気ですし、九州は東京と比べて日没が30分くらい遅いですから、やはり薄暮プレーがメインです。逆に北海道は午前スルーと午後スルーの2部制ですから、アーリーバードや薄暮という発想がありません」
ゴルフ場の運営スタイルは地域によってけっこう異なる
筆者は2000年代前半のゴルフ場経営交代ラッシュ時代にゴルフ雑誌の編集部に在籍していましたから、北は北海道から南は九州・沖縄まで全国のゴルフ場を回る機会がありました。
そのときに北海道が午前スルーと午後スルーの2部制だということを知りました。その理由を聞いてみると、「東京から飛行機に乗ってくるお客様がゴルフ場に到着して昼食を取ってから1ラウンドできるように午後スルーを用意し、翌日は午前スルーで1ラウンドしてから空港に行けば1泊2日2プレーができます」という話を聞いて納得しました。
それ以外にも地域によってゴルフの文化が異なると感じる機会がたくさんありました。当時は名古屋周辺のゴルフ場もスループレーが主流で、その理由を聞いたら「名古屋の人はせっかちだからじゃないですかね」という答えが返ってきました。
その話を名古屋の人にすると、「いや、私はハーフターンで昼食を食べていましたよ」というゴルファーの方もいますので、スルーで回るかハーフで休憩を取るか自由に選べるという表現が正しいのかもしれません。
東京在住のプロ野球解説者の方と名古屋在住のプロ野球解説者の方の対談取材をした際、「東京の解説者は(アーリーバードがまだ普及していなかった当時)ナイターの解説に間に合わなくなるとマズイから、試合のない月曜日しかゴルフに行けない。だから年間50ラウンドしかできない。名古屋の解説者はゴルフ場も近いしスルーで回れるから年間200ラウンドできる」という話をされていたのが印象に残っています。
一方で、九州のゴルフ場はハーフで休憩を取るのが当たり前で、しかも休憩時間が短いとお客様からクレームが来るという話をゴルフ場関係者がしていました。その理由は「お酒を飲む時間が足りないから」です。
九州はゴルフ場のレストランに焼酎のボトルをキープしているゴルファーが他の地域に比べて圧倒的に多く、焼酎を飲みながらつまみを食べ、最後に食事をするので「ハーフ休憩が45分だとクレームが来るけど1時間30分でもクレームは来ない」と言っていました。
今は当時と比べて飲酒運転が厳罰化されていますから、お酒を飲むゴルファーは減っているかもしれませんが、飲酒運転に対する意識も地域によって全然違うという話も聞きます。
この1~2年でゴルフを始めた人は、今年の夏休みが初めてのゴルフ旅という方もいると思います。地域によってゴルフの文化はけっこう変わりますから、その違いも含めて楽しんでもらいたいです。
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