アンダーも夢じゃない!? ビギナーにも最適! 1回やるとハマる「スクランブルゴルフ」って何?

ほとんどの人は個人のスコアを数えていくストロークプレーでゴルフを楽しんでいると思いますが、ゴルフにはいろんな競技方式があります。中でも現在イチ推しは「スクランブル方式」です。

ハーフ20台で回ったペアが6組もいた

 コロナ禍で見直されてきたゴルフですが、新たに始めた方々は、その後ゴルフを継続しているでしょうか。男女を問わず、ゴルフをやめる人の「理由」の中で「スコアが伸びない」「うまくならない」というのが、大きな割合を占めていると言われています。

九州地区・日本ジュニア優勝の荒木優奈(右)と福田萌維
九州地区・日本ジュニア優勝の荒木優奈(右)と福田萌維

 確かに、ゴルフに限らず何事もそうですが、上達しないとだんだんモチベーションも下がっていくでしょう。ゴルフ界を支えてきた高齢者の方にとっても「飛距離が出ない」「スコアが落ちてきた」というのが、ゴルフから遠ざかる要因にもなっています。

 今、注目されているゲーム方式に「スクランブル方式」というものがあります。簡単に説明すると、2~4人でチームを組み、ティーショットは各自打って、2打目以降は同じチームの人の中で一番「いいボール」を選択して、そこからまたチーム全員で打っていく……を繰り返していきます。

 たとえば、同じチームに飛距離が出る人がいると、普段打ったことがないような場所からセカンドショットを打てます。曲がって林に入れたとしても、チームの人がフェアウェイに打っていれば、林の中から脱出するのに3打かかった、なんてこともしないで済みます。1人だとバーディーチャンスというのもなかなか作れませんが、仲間が作ってくれるかもしれません。

 このスクランブル方式を採用して、8月21、22日に「2022 PGAジュニア選手権」が行われました。全国8地区から、1地区につき中・高校生男女各8人の16人、計128人が参加しました。トップジュニアが集まる大会で、過去には渋野日向子、古江彩佳、山下美夢有はじめ、現在のツアーで活躍している多くの選手も参加しています。今回も、直前の日本ジュニア15-17歳の部を制した男子の松井琳空海(りうら・四国地区代表)、女子の荒木優奈(九州地区代表)も参加しました。

 2地区ずつの対抗戦を行い、2人ずつのペアを組んで相手地区のペアと対戦し、マッチプレー(コンシードなしの完全ホールアウト)でポイントを争います。1、2回戦は9ホール、決勝を含む順位決定戦は18ホールで行います(結果の詳細は日本プロゴルフ協会のPGA WEB MAGAZINEで発表されています)。

 普段はパープレー72はもちろん、60台で回ることも多々あるようなトップジュニアたちでも、公式戦では経験したことがないスクランブル方式での試合で、自分の可能性に目覚めるようです。

 それは1人では出せないようなスコアが出せるからです。9ホールで行った1、2回戦では、ペアの組み替えもあるので参考データとはなりますが、ハーフ20台で回ったペアは延べ6ペア、30で回ったのは延べ17ペアありました。順位決定戦では18ホールで50台が2ペア、10アンダー以下(60、61)で回ったのは9ペアありました。オーバーパーはなく、全63ペア(1人欠場での1人組を含まず)中49ペアが65以下で回っています。

 選手たちは「スコアが出るので楽しかった」「ミスしてもカバーしてくれるから安心」「ボギーが出ないので悩まなくていい」「パッティングのラインを見られるので取りやすい」などという感想が聞かれました。そして「どういうゴルフをすればバーディーが取れるのかを知れた」「パッティングのラインの読み方の違いが分かった」「50台を出すにはこういうゴルフをすればいいのかと想像がついた」などと、ビッグスコアを肌で体験することで、今後の自分のゴルフに役立つ「コツ」をつかんだようです。

レベルは違っても“成功体験”を得るには最適

 トップジュニアだから楽しいんでしょ、と思う方もいるかもしれませんが、今の自分のゴルフで「届きそうもないスコア」に挑戦できる点では変わりありません。例えば100を切れない人が90台で回りたい、何とか90を切りたいといった、自分としての「近い将来の目標スコア」があるはずです。

 多くの人は、1ホールでの大叩きでスコアを台無しにするという経験もあるでしょう。「たられば、はない」といいますが「あの1ホールがなかったら」を実現できるかもしれないのがスクランブル方式です。

 スクランブル方式では自身のスコアレベルの1段、2段上のスコアを体験できる可能性があります。また、初心者の方が飛距離のある人と組めば「もう少しうまくなったらここから打てるようになれるかも」という目標にもなります。

 4人で回る時に、レベルに応じて「うまい人と下手な人」がペアになったり、4人全員でスクランブル方式で回ってみてはどうでしょう。その際には必ず1人につき最低何ホールかずつティーショットを採用するという決まりは設けたほうが良いですが、スコアの上での「成功体験」として身につくことになるはずです。

 進行が早くなるのでビギナーがいても安心。トラブルによるストレスがなく回れるので、コロナ禍でゴルフを始めた人のコースデビューにはもってこいです。そして、ジュニアゴルファーたちの笑顔を見れば分かる通り、仲間との一体感のあるひとときを過ごせるスクランブルゴルフは、ベテランゴルファーでも「やってみる価値あり」です。

【写真】真剣に作戦を話し合い、バーディーで笑い合う「スクランブルゴルフ」の様子

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「2022 PGAジュニア選手権」で楽し気にプレーするペア
「2022 PGAジュニア選手権」で作戦を話し合うペア
「2022 PGAジュニア選手権」で作戦を話し合うペア
四国地区・敵味方が見守る中でショットする日本ジュニア優勝の松井琳空海
九州地区・日本ジュニア優勝の荒木優奈(右)と福田萌維

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