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- 上級者にならないと使っちゃダメ? “バックティーデビュー”は何を基準にするべきか
「バックティーは上級者が使用するもの」というイメージを持っているアマチュアゴルファーは多いかもしれません。では、バックティーはどのくらいの実力があれば使用して良いものなのでしょうか?
スコアではなく飛距離を基準にするべき
ゴルフのラウンドでは、概ね4~5種類の「ティーマーク」から各ホールのプレーを始める位置を選択することができます。ティーマークとは、1打目を打つ「ティーイングエリア」の位置を決めるための目印を指します。
ゴルファーは、このティーイングエリアの範囲内でボールをティーアップして、ティーショット(1打目)を打ちます。そんなティーマークは色によって区別されており、最も使用頻度の多い白色(レギュラーティー)は、一般的な男性アマチュアが使用する平均的なティーで、飛距離の出せる女性が使用することもあります。
次に赤色は、アマチュア女性ゴルファーやジュニアゴルファーが使用する目的で作られたティーです。金色・銀色は、主にシニア年代のゴルファーが利用する目的で作られたティーで、白ティーよりも前方、赤ティーよりも後方に設定されています。
そして青色(バックティー)は、競技ゴルフ等で使用されるティーで、主に上級者が使用するというイメージが強く、レギュラーティーの後方に設置されています。コースによっては、青色よりさらに後方の黒色(フルバックティー)が用意されている場合もあり、主にトップアマチュアやプロゴルファーが使用します。
そのため、ある程度ゴルフが上達してきたアマチュアゴルファーは、レギュラーティーを卒業して、バックティーに挑戦していくという流れがあります。しかし、バックティーを使用できる基準は明確に存在しないため、どのタイミングで使用するかは悩むところです。では、バックティーは、どのタイミングで使い始めるのが適切なのでしょうか? レッスンプロの三浦辰施氏は、以下のように話します。
「プロゴルファーや競技に出ている人たちがバックティーを使用するというイメージが強いかもしれませんが、良いスコアを出せる人でないとバックティーを使用してはいけないというのは間違いです。ティーを選ぶ基準は『飛距離』が重要です。ドライバーの飛距離が150ヤードのゴルファーがバックティーからラウンドしても、物理的に出せるスコアには限界があります。ゴルフを始めたばかりで飛距離の出ないビギナーは、赤ティーからスタートして、飛距離とスコアが出るようになってきたら、徐々に後ろに下がっていくのが良いでしょう」
米国で推奨されている「Tee It Forward」とは?
では、具体的にどれくらいの飛距離ならどれくらいの全長のコースをプレーしていいのでしょうか?
USGA(全米ゴルフ協会)とPGA・オブ・アメリカ(全米プロゴルフ協会)は、ゴルフをもっと楽しんでもらうため、また、スロープレーを防ぐ目的などから、「Tee It Forward」という合言葉のもと、自分の飛距離に適したティーからのプレーを推奨しています。その基準となる指標として、プレーヤーの飛距離に基づいた総ヤーデージが分かる対照表を作成しており、下記のようになっています。
【ドライバーの飛距離:推奨するトータルヤーデージ】
300:7150~7400
275:6700~6900
250:6200~6400
225:5800~6000
200:5200~5400
175:4400~4600
150:3500~3700
125:2800~3000
100:2100~2300
つまり、ティーはスコアによって決めるのではなく、自身の飛距離によって決めるのが合理的であるということです。また、赤ティーを「レディースティー」と呼んだり、金や銀のティーを「シニアティー」と呼んだりするのも、もはや時代にそぐわないと言えるでしょう。
レギュラーよりバックのほうがスコアが良くなるケースも
それを裏付ける実体験として、三浦氏は以下のように話します。
「レッスンしている生徒の中で、飛距離は出るけどボールの曲がり幅が大きいことが課題となっている人がいました。そこで、普通はレギュラーティーで回るのですが、あえてバックティーで回らせたところ、逆にスコアが良くなりました。これは、あえてバックティーから回ることによって、レギュラーティーだと完全にOBになっていたショットが、なんとか2打目が打てる位置に耐えることができたからです。『レギュラーティーから打つと、距離が短いからOBになるけど、バックティーだとあのバンカーにも入らないよ』ということが結構あります」
「ゴルフは飛距離ではないという考え方はもちろんありますが、スコアを作る基準には、当然ながら飛距離も関係しています。そのため、『Tee It Forward』を参考にして、自分の出せる飛距離のなかで、ティーを決めていくと良いでしょう」
バックティーを使用する場合は、ゴルフ場にもよりますが、許可をとる必要があるところも存在します。メンバーでないと使用できない、キャディーマスター室に一声掛けにいかなければならないこともあるので、必ず確認をとってから使用するようにしましょう。
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