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- 1.5メートルはプロでも4回に1回外れる! トーナメント観戦で分かったアプローチのコツとは?
トーナメント観戦をしていると、プロのパッティング技術に感心することが多い。しかし、現地観戦をして、中継に映らないプロのプレーを見ていると、テレビで観戦するよりも多い頻度でショートパットを外していました。
テレビ観戦よりもパットが入っていない印象
女子ツアーのゴルフ5レディスの最終日を現地で観戦してきました。今はほとんどの試合がインターネットでライブ配信が視聴できますから、時間が許す限り視聴していますが、やっぱり現地で観戦するとモニターで見ているときとは違った発見がありました。
一番印象に残ったのは「パッティングはカップまでの距離が近いからといって入るとは限らない」ということです。
ゴルフは基本的に遠球先打ですから、グリーン上もカップまでの距離が遠い選手から先にパッティングを打ちます。
現地で観戦しているときの雰囲気として、ギャラリーのみなさんは次のような展開を期待しているように見えました。
・10メートル以上の距離のパット=「これはそんなに簡単には入らないよね」「2パットのパーで十分かもしれないね」
・5~10メートルの距離のパット=「もしかしたら入るかもしれないね」「できれば入ってほしいね」
・5メートル以内の距離のパット=「これはバーディーチャンスでしょう」「入る確率が高いでしょう」
でも実際は、10メートル以上の距離のパットが入ることもありますし、5メートル以内の距離のパットが外れることもあります。特に顕著なのが5メートル以内の距離のパットで、ことごとく外れますからバーディーを期待していたギャラリーからため息がこぼれるシーンがものすごく多いです。
ゴルフ場という広大な敷地の中で、カップまで5メートル以内という距離は確かに近く感じます。でもPGAツアーの統計によると各距離の1パットの確率は以下のとおりです。
・2フィート(0.6096メートル) 99%
・3フィート(0.9144メートル) 96%
・4フィート(1.2192メートル) 88%
・5フィート(1.524メートル) 77%
・10フィート(3.048メートル) 40%
・15フィート(4.572メートル) 23%
・20フィート(6.096メートル) 15%
・30フィート(9.144メートル) 7%
・40フィート(12.192メートル) 4%
・50フィート(15.24メートル) 3%
・60フィート(18.288メートル) 2%
(※「ゴルフ データ革命」(プレジデント社)参照)
15フィート(4.572メートル)の距離から1パットで入る確率は23%。世界のトッププロでも4回打って1回入るかどうかという確率なのです。
アマチュアは90センチ以内に寄せるのがスコアメークのコツ
これをアマチュアのプレーに当てはめると、5メートル以内のバーディーパットを強気に打ち、2~3メートルもオーバーさせて返しのパットも外すというパターンを繰り返す人は非常に多いです。
でも、1.5メートルのパットが入る確率は77%ですから、100回打ったら23回外れます。3メートルのパットが入る確率は40%ですから、100回打ったら60回外れます。そこまでオーバーさせるのは得策ではありません。
PGAツアーの1パットの確率を知っていれば、「世界のトッププロが大会前に練習ラウンドを回り、大会ではツアーキャディーと2人がかりでラインを読み、狙いどおりのタッチで打っても4回に1回しか入らないのであれば、ファーストパットを60~90センチ以内に寄せて96%の確率で入るパットを残そう」という発想になるはずです。
ゴルフ5レディスで優勝争いをしている選手たちも、強い選手はそのあたりの押し引きがとても上手で、バーディーパットが入らなくてもパーで切り抜けながら、18番ホールのグリーン上まで優勝の可能性が残るように戦略的にプレーしているという印象を受けました。
プロゴルファーとアマチュアゴルファーでショットとアプローチの技術に大きな違いはありますが、パッティングは動きが少ないですからプロに近い技術を身につけやすいジャンルです。
それに加えてプロゴルファーのパッティングのマネジメントを学ぶことで、スコアを大きく縮められる可能性があるのではないかと感じました。
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