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- 「これ一番落ち込むヤツ!」花道から15ヤードを“ザックリ” 練習熱心な人ほどやらかす理由
カップまで15~20ヤードの短いアプローチとなれば、それなりにゴルフをやってきた人は「ここは寄せワンだ!」と考えるでしょう。しかし、そういうときに限って起こる“ザックリ”。しかも上級者や練習熱心な人ほどやらかしがちだと言います。いったいなぜなのでしょう。
30ヤードの表示板を目がけて練習する人が多い
グリーン周りの“いい所”から、ピンまで15~20ヤードのアプローチ。
イージーに寄せワンが取れそうな状況がそろったときに限って、トップやザックリをやらかしがちです。「パターを使えばよかった」と思ってもあとの祭り。
このようなミスは、ビギナーよりむしろ、ハンディキャップが1ケタのシングルさんに多いというのは、ビギナーからプロゴルファーまで幅広く指導するプロコーチの山田直知(ただし)氏(5UNDERS GOLF)です。
なぜ、シングルハンデの上級者が、花道からたった15~20ヤードのアプローチをイージーミスしてしまうのでしょうか。
「実は、真面目によく練習する人ほどトップやザックリしやすいんです。練習場にはショットの目標になるヤーデージ表示板やボールカゴが置いてあって、みなさんそれを目がけて一生懸命球を打ちますよね。ところが、多くの練習場では最も近い表示板が30ヤード。打球の跳ね返りを考慮した安全性の観点から、15ヤード、20ヤード地点には置いていない場合が多いのです」
ひたすら30ヤードの表示板を目がけて何十球、何百球と練習しているので、その距離は上手に寄せていくけれども、15ヤードは表示板やカゴなど目標物がないため練習量が極端に少ないか、ほとんどやらない。
ビギナー並みのミスをしてしまうのはそれが原因の一つだと言います。
とはいえ、30ヤードをそれだけうまく打てれば、もっと短い15ヤードや20ヤードは簡単にできるように思ってしまいますが?
「例えば、15ヤードを打つとき『バックスイングを得意な30ヤードの半分にすればいい』という単純な話ではありません。30ヤードの打ち方が体に染みこんでいる人はその癖がついているため、15ヤードを打つときはどうしても振り幅が大きくなってしまう。でも、それだと打球が飛びすぎてしまうことが感覚的に分かるから、インパクトの力加減やスピードが緩んでしまう。その結果、リズムも軌道も狂って、トップやザックリが出てしまうのです」
山田プロによると、バックスイングは、大きくするより小さくするほうがずっと難しい。しかも、短い距離ほどボールをしっかりとらえる必要性が高まるため、ただ単にバックスイングの振り幅を変えたからといって、ショートアプローチをうまく寄せられるとは限らないそうです。
得意な30ヤードの感覚を生かしたいところだが…
では、得意な30ヤードを“物差し”にしてバックスイングを調整することはできないものでしょうか。
「そうですね。30ヤードを基準にする場合、15ヤードは3分の2くらいの振り幅を意識すると距離感が合いやすくなります。ただし、バックスイングの大きさが変わっても30ヤードを打つのと同じヘッドスピードで打ってしまう人がほとんどですが、それはいけません。アイアンで打たれたボールは、ヘッドスピードが1m/s落ちると、飛距離が約7~8ヤード少なくなります。このことと振り幅のサイズダウンを考慮すると、15ヤードを打つには、30ヤード打つときより1.5m/sくらいヘッドスピードを落とすようなイメージでクラブを振るといいでしょう」
ただ、いざその場でヘッドスピードを1.5m/s落としてボールを打つなんて、それこそシングルさんでも至難の業でしょう。となると、やはり練習で感覚を養うしかないという結論になってきます。
「まずは練習場で30ヤードの表示板と打席との中間の目測15ヤード地点に、転がっているボールなど何かしらの目標を見つけ、そこを目がけてボールを打っていきましょう。30ヤードの3分の2くらいのバックスイングと、30ヤードを打つときよりやや落としたヘッドスピードとが噛み合って目標に当たったときが、その人の15ヤードの打ち方。それを覚えればコースでもトップやザックリはしなくなるはずですよ」
これからは得意な30ヤードだけでなく、15ヤード、20ヤードの練習をプラスして寄せワンのパーをしっかりゲットしてください。
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