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- 「あの木が邪魔だから切れ!」なんて要求はザラ!? ゴルフ場の重鎮メンバーとのつき合い方
メンバーシップのゴルフ場には、必ずといっていいほど「名物重鎮メンバー」がいるそうです。そこで、何かと口うるさそうな重鎮メンバーにはどんな人がいるのか? ゴルフ場はどのようにつき合っているのかを聞きました。
「ここはオレのコースだ」という顔をする重鎮メンバー
日本のゴルフ場の8割以上がメンバーシップコースです。メンバーの数はゴルフ場によってさまざまですし、メンバーシップコースなのにパブリックコース並みにビジターを受け入れている施設もたくさんありますが、建前としては会員制となっています。
ゴルフ場造成ラッシュの時代は、コースを造成する前に会員を募集し、会員から集めたお金でコースを造成したりクラブハウスを建設したりしていました。そして会員から集めたお金の一部は預託金としてゴルフ場が預かり、10年後に返還しますという約束をしていました。
ところがバブル崩壊後は多くのゴルフ場の経営状況が悪化しました。ゴルフ場は預託金も含めた全額を投資してコースを造成していますから、返還するお金なんてどこにも残っていません。1997年12月に日東興業が和議開始を申請したことを皮切りにゴルフ場倒産時代が幕開けとなり、2000年の民事再生法施行により一気に加速しました。
2000年から2005年の間に600コース以上が民事再生法や会社更生法などの手続きを経て、債務を圧縮したり、経営交代したりして再建への道のりを歩み始めました。
その過程で会員権が紙クズ同然となったゴルフ場も多く、会員権を手放す人が続出しました。そんな中でも退会しなかった重鎮メンバーは所属コースに強い愛着を持っています。
ゴルフ場は重鎮メンバーとどのようにおつき合いされているのでしょうか。ゴルフ場に聞いてみました。
「重鎮メンバーさんにもいろんな方がいらっしゃいます。その中には『ここはオレのコースだ』という顔をされる方もたまにいらっしゃいます。もちろん、メンバーさんがウン千万円で会員権を買っていただいたおかげでゴルフ場ができたわけですけど、『そんなに威張らなくてもいいのでは』と内心では思っています」
「もちろん、そんなことは口に出せませんから、『この柱は○○さんのお金でできているんですかね』くらいのことは言います」
「あとは重鎮メンバーさんで多いのは、『あの木はいらないから切れ』と指示を出してくる人は多いです。こちらは『そうですね』と言いながら、内心では『それは理事会決議ですよ』と受け流しています」
同じゴルフ場の重鎮メンバーだからといって仲がいいとは限らない
また、同じゴルフ場で長年メンバーになっている重鎮同士だからといって、必ずしも仲がいいとは限らないそうです。
「会員組織ですから派閥ができたりもします。理事長派と副理事長派に分かれたりすることもありますし、議題によって理事会が紛糾することもあります」
「最近ですと、年会費の値上げの話や、コロナ負担金をメンバーに求めるゴルフ場もありますから、そういった議題は賛否両論あるでしょうね」
それとゴルフ場のメンバーになるには推薦人が必要です。重鎮メンバーに推薦してもらって入会した人が月例競技の日に朝早くからゴルフ場に来て、フロントで重鎮メンバーを待って、ずっと頭を下げているのを見ると、ゴルフ場関係者としては複雑な気持ちになるそうです。
「頭を下げている人も55歳前後で、おそらく社会的地位がちゃんとある方なんです。そういう方が70歳くらいの重鎮メンバーに『このたびは無事に入会できました。推薦していただき、ありがとうございました』みたいなやりとりをしているのを見ると、『こんなこといつまで続けるんだろうな』と何とも言えない気持ちになります」
ゴルフは社会的な地位や名誉など関係なく、誰でも気軽に楽しめるスポーツであるはずなのに、一部のゴルフ場はメンバーになること自体がステータスであり、そのためにあれこれ気を遣うこともあるようです。
たとえば駐車場の車を停める場所や、風呂場で体を洗う場所なども重鎮メンバーのために空けておくみたいなこともあるそうです。
そういう方向ではなく、ゴルフ場のメンバーシップ運営は老若男女が平等に楽しめる「ゴルフをみんなのスポーツへ」という方向に発展していってほしいと願っています。
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