時間によって途中からかハーフターンからか
一般的にゴルフ場にはスタートの1時間前に到着するのがマナーとされています。ある程度時間に余裕を持たせておくことにより、ラウンド前のショット練習や練習グリーンでのパッティング練習を入念に行うことができます。同伴者に余計な心配をかけることなく、スムーズにスタート時間を迎えることができるでしょう。

しかし、予想外に渋滞に巻き込まれてしまうケースもありますし、あってはならないこととはいえ、単純に寝坊してしまうこともあります。万が一スタート時間に間に合わない場合は、どのように対応すれば良いのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「受付して身支度する時間も考慮に入れた上でスタート時間に間に合わないとなった段階で、すぐに同伴者に遅れる旨の連絡をします。『どのような理由で遅刻するのか』『何時何分頃到着予定なのか』を伝えて謝罪をします」
「連絡を受けた同伴者は、ゴルフ場にスタート時間に間に合わないゴルファーがいる旨を報告します。ゴルフ場側は、到着予定時刻を加味して『後続の組とスタート時間を代わってもらう』『途中ホールから参加してもらう』『ハーフターンから参加してもらう』のいずれかを判断します」
「スタート時間に遅れたからといってラウンド自体に参加できなくなるわけではありませんが、ゴルフ場や同伴者、他の組にまで迷惑が及ぶ可能性があるので、遅刻が厳禁であることは大前提です」
もし大寝坊をしてスタートから2時間ほど遅刻するのであれば、ハーフ(9ホール)2時間15分ほどで回るのが一般的なので、ハーフターンで参加して後半9ホールだけプレーするかたちになります。
後続の組とスタート時間を代わったりハーフターンから参加したりする場合は、スムーズに合流できそうな気がしますが、途中ホールから参加する場合は、どのように合流するのことになるのでしょうか。
「30分~1時間ぐらい遅刻してくる人は、途中のホールから合流するケースもあります。同伴者がゴルフ場側に『1名30分ぐらい遅れてくるので、到着したら僕らの組まで送迎してください』と伝えます。ゴルフ場側からOKが出れば、マーシャルカー等で同組がプレーしているホールまで送ってもらえます」
ゴルフ場によっては途中参加が認められないところも
飯島氏は歩いて同伴者に追いつこうとするツワモノもまれにいると話します。
「1~2ホールならキャディーバッグを担いでも歩けるだろうと、自ら歩いて同組のホールまでいくのはマナー違反であり、危険行為になります。必ずマスター室等に遅れた旨を伝えて、適切に合流しましょう。ゴルフ場によっては途中参加が認められないところもあるので、そのような場合は最終組に回してもらえないかなど相談してみましょう」
スタート時間に遅れてしまうと、同伴者に迷惑をかけてしまった罪悪感から、どうしてもラウンドに集中しづらくなります。ある程度余裕を持ってクラブハウスに到着し、ゆったりした気持ちで時間をかけてウォーミングアップしたほうが当然スコアも良くなるでしょう。
プロゴルファーの場合、基本的にスタートの2時間前にはゴルフ場に到着しているそうです。アマチュアでも競技ゴルフなら、スタート時間に5分以上遅れた場合は失格、5分未満の場合は2罰打という重いペナルティーが課せられます。
さすがにアマチュアゴルファーが2時間前に到着しておく必要はありませんが、焦らず落ち着いてクルマを運転するためにも、スタート時間ギリギリにならないように余裕を持って自宅を出るように心掛けましょう。