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- 「目土する・しない」論争以前に正しいやり方を知らない人も多数 “NG目土”がほとんど!?
SNS等では、セルフプレーが主流の今、「すべてのゴルファーは目土をするべき」「でも実際はほとんどの人がしていない」といったつぶやきやコメントをよく見かけます。でもそれ以前に、“正しい目土”のやり方を知らず、むしろやってはいけない“NG目土”をしているゴルファーも少なくないようなのです。
芝と同じ高さでは不十分! 多めの砂を平らにならす
みなさんは、“正しい目土”をしていますか?
SNS等では、セルフプレーが主流の今、「すべてのゴルファーは目土をするべき」「でも実際はほとんどの人がしていない」といったつぶやきやコメントをよく見かけます。でもそれ以前に、“正しい目土”のやり方を知らず、むしろやってはいけない“NG目土”をしているゴルファーも少なくないようなのです。
かくいう筆者もゴルフ歴数十年でありながら、見よう見まねの自己流で、その都度まちまちなやり方で目土をしていました。
振り返ってみると、
1.土が露出しているディボット跡には、シャベルですくった目土砂を穴から溢れないよう少なめに入れ、シューズで踏み固める
2.大きめのターフは拾ってディボット跡に戻し、土が露出している部分、そのあと全体的に目土砂をかけてシューズでしっかり踏み固める
3.小さくバラバラに飛び散った芝は、いくつか集めてディボット穴に戻し、少量の目土砂をかけてシューズで踏み固める
このようなやり方をしていました。
筆者に近い目土のやり方をしているゴルファーも少なくないのではないでしょうか。
ところが実は、この動作の中には、目土に好ましくない行為がいくつか含まれていたのです。ゴルファーの多くが無意識のうちに行なっている“目土のNG行為”を知るとともに、ここでしっかり“正しい目土”のやり方を覚えましょう。
教えてくれたのは、(株)ジャパンゴルフマネージメントが運営するJGMセベバレステロスGC(茨城県)でコース管理のトップを務める戸島義貴グリーンキーパーです。
最終組がスタートしたあと早速コースへ出て“正しい目土”を教授してもらいました。果たして先に挙げた1~3のどこがNGなのでしょうか。
「目土を行う目的は2つあります。1つは、ショット時にクラブで切られたり傷ついたりした芝を少しでも早く回復させるため。もう1つは、後続プレーヤーのためです。それには、1.のように、土が露出している部分に少量の砂しか入れないのと、シューズでしっかり踏み固めるのは、好ましいとはいえません。砂が少ないと穴の窪みを周囲と同じ高さになるまで埋めることができませんし、砂を踏み固めると芝の根が張りにくくなってしまうからです」
「目土の基本は、『ディボット跡に砂を多めに盛り、シューズ裏で砂を平らに広げる』こと。砂が少ないと凹みが埋まりきらず周辺の芝と一体化しませんし、かといって山盛りでは芝を刈り込む際に砂が巻き込まれて機械の刃がダメになってしまうんです。『適度に多め』にするには、横からみたとき穴よりも数センチ高くなるように砂を入れ、盛り上がった部分をシューズの裏で平らに広げるつもりでならすとうまくいきます」
戸島さんはこういって、ほんの数時間前にできたであろうディボット跡に手早く目土をしていきました。
ディボット跡は、たちまちきれいにならされて周辺と一体化して平らになり、砂から芝がちょこちょこと顔を出しています。やや多めの砂を、シューズ裏で軽くさわるくらいの力加減で薄くならしたからこうなったのでしょう。
凸凹が残らないよう、また芝が成長して回復しやすいよう、「多めの砂を平らにならす」がポイントなのですね。
「“わらじ”のように大きなターフは、空いてしまった穴に戻すのですが、戻したとき土の露出部分が埋まりきらなかったり、隙間ができたりしますよね。ですから2.の場合は、戻したターフの周囲に目土をかけて土が露出している部分を埋め、シューズ裏で軽く平らにならすのが正しいやり方です。戻したターフの上に山盛りの砂をかけると、それが蓋になって芝が窒息してしまいますので気をつけてください。隙間を目土で埋めたら、踏みしめて固めるのではなく、周辺の芝とつなげるように、シューズで軽くならして砂を平らに広げてください」
戸島さんが目土をした跡は、戻したターフと周辺の芝がごく自然に一体化して見えました。高さが周辺と均一になって凸凹がなく、やはり砂から芝が何本も出ていたからです。
戻したターフの上にドサっと目土砂を盛り、固く踏みしめることで早期にターフから根が張り回復しやすいのではないかと思うのは、アマチュアの勘違いなのですね。これからは、ターフを戻したらやや多めの砂で隙間を埋め、周囲の芝とつなげるように砂を平らに広げるような目土を実行していきましょう。
バラバラになったターフは戻さなくてOK
戻さなくていいターフもあります。
それは、3.のように細かく飛び散ったターフです。
「洋芝と違って、日本のゴルフ場に多い高麗芝では、ショット時に大きなターフが取れにくい特長があります。大体は周辺にバラバラと飛び散ることが多く、細かい芝をディボット跡に戻しても根が張ることはありません。見た目もあまりきれいではないので、ピックアップしてラフの近くにまとめて置くか、ビニール袋などに集めていただけるとゴルフ場側としてはありがたいです。ディボット跡に目土をして平らにならすのは、1.や2.と同じやり方です」
バラバラになったターフは戻さなくてOK。その代わりというわけではありませんが、プレーに余裕がある人は、できるだけ細かいターフをピックアップしてビニール袋やラフに集め、コース管理の人が回収しやすくしておくといいそうです。
戸島さんが最初に言ったように、目土は、ボールを打つときクラブで切られたり傷ついたりした芝を少しでも早く回復させるために必要なことです。
ショット後すぐ目土を行っても回復に数日かかり、半日、1日、2日と放置すればするほど、回復には何倍もの日数を要します。そのまま目土をしなければフェアウェイはデコボコのまま固まり、荒れてしまいます。
また、後続プレーヤーのために行なうだけでなく、メンバーやリピーターになるかもしれない自分のためにもなる行為です。意識して目土をすると同時に、“正しい目土”を心がけたいものです。
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