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「ゴメンナサイ」 棄権を詫びるミシェル・ウィーに丸山大輔は優しく握手した “天才少女”時代の忘れえぬシーン
史上初めてペブルビーチで行われた全米オープンでミシェル・ウィーは競技の世界に別れを告げた。かつて“規格外”の天才少女だった彼女は14歳にして男子のPGAツアーに挑戦。常識にとらわれないチャレンジは世界のゴルフファンを熱狂させた。しかし、ウィー本人は心身ともにボロボロの状態でおのれにムチ打ち戦っていた。
「娘に、あんなにたくさん球を打たせなければよかったんですかね……」

08年のリノタホオープンを最後に、彼女は男子の試合への挑戦に終止符を打った。それより3年前の05年に16歳でプロ転向したウィーは、すぐさまLPGAのQスクール(予選会)に挑み、狭き門を突破。だが、年齢制限に阻まれ、18歳の誕生日を迎えるまでは、ツアーにフル参戦できない状況になった。
そんな折、ウィーが名門スタンフォード大学へ進学したことは、ビッグニュースとなって全米を駆け抜けた。その後は、大学生活とLPGA参戦の双方に挑む日々を迎え、18歳になった09年からは、ようやく正式メンバーとしてフル参戦を開始。これからは男子ゴルフへの挑戦ではなく、女子ゴルフで頂点を目指そうと挑み始めた。
しかし、幼いころからたくさんの球を打ち、酷使してきた彼女の肉体は、すでに満身創痍に近い状態だったようで、手首やヒザ、腰などを次々に故障。あれほどの天才少女がLPGAで挙げた勝利は、「わずか5勝」に留まった。その中の1つとなった14年全米女子オープン優勝は、彼女の勲章になった。
19年にNBAのゴールデンステート・ウォーリアーズのディレクターを務めていたジョニー・ウエスト氏と結婚。翌年、長女のマケナちゃんが生まれ、ウィーの人生のプライオリティーはゴルフではなく家族になった。
今年の全米女子オープンを最後に戦いの世界から身を引き、妻として母としての生活を優先することに「後悔はない」と彼女は言い切る。
36ホール目の18番でファイナル・パットを沈めるウィーの姿を眺めていた父親BJは、そばにいた米ゴルフウイーク誌の記者に、こう言ったそうだ。
「娘に、あんなにたくさん球を打たせなければよかったんですかね……」
娘にゴルフを過度にさせすぎたせいで、ウィーの肉体を疲弊させ、選手生命を短くしたのではないかと、父親BJは後悔交じりに憂えていたという。
一方でウィー自身は、男子ゴルフの世界に挑んできた自分の人生は「大胆だった」と振り返った。
「大胆」という言葉には、もしかしたら「無理や無茶をした」「身のほど知らずだった」といった反省や後悔も少しぐらいは込められていたのかもしれない。
だが、笑顔で「大胆だった」と言ったウィーの表情には、「大きな夢を見るのは楽しかった」という満足感と達成感が溢れていたように私には感じられた。
女子選手にしてマスターズに出るという大きな夢は、花開くことなく終わってしまったが、その花は萎れて朽ち果てたわけではなく、途中から別の花になったのではないだろうか。
妻や母親として生きるのみならず、ゴルフ関連のウエアやグッズの開発、ゴルフ教育やチャリティー活動にも多大なる興味を示しているウィーは、これからは「新たなるミシェル・ウィー」という別の花を開花させていく。
そして、女王ソレンスタムは「別に、これがミシェルとのお別れではないわ。だって、そのうちにシニア女子オープンで再会できるはずだから」と言い残した。
それもまた、然り。長い人生、大きな夢を見て、そして楽しむべしである。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
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