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- 「同世代の活躍に焦りはあった」 プロ7年目の“黄金世代”小滝水音がツアー初V
国内女子ツアー「大東建託・いい部屋ネットレディス」最終日に首位で出た小滝水音(こたき・みお)が7バーディー、1ボギーの66で回り、通算18アンダーでツアー初優勝を手にした。1998年度生まれの黄金世代では13人目の優勝となった。
2019年のオーストラリア留学が転機に
◆国内女子ゴルフ<大東建託・いい部屋ネットレディス 7月20~23日 ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡県)6540ヤード・パー72>
プロ7年目、遅咲きの“黄金世代”がついにツアー初優勝をやってのけた。
大会3日目が大雨の影響でサスペンデッドとなり54ホールの短縮競技となった「大東建託・いい部屋ネットレディス」最終日。首位から出た小滝水音は4番パー3で15メートルのロングパットを決めると、7番パー4でも2メートルを沈め2つスコアを伸ばして後半へ。
13番パー4ではバンカーからのチップインを決めるなど、5連続バーディーで混戦から抜け出した。通算18アンダーで逃げ切ってツアー初優勝を手にした。
「涙はあまり出てこなかったです。ラウンド中に自分が感情的になったり、パニックになってしまうと今までの優勝争いでもうまくいかなかったので……。最近は試合中も幸せな感情でやろうとプレーしていたので、最後まで楽しい気持ちでした」
ここまでたどり着くまでは辛いこともたくさん経験した。「一番きつかった」と振り返るのは2019年。
「2019年ヤマハレディースの週に棄権したんですけれど、左の首を痛めてしまった。そこから試合はあってもなかなか準備もうまくいかず、ゴルフの調子もそんなによくなくて……。初めてのツアーだったので疲れもあって、全くうまくいかなかった」
そんななかで19年のオフに1カ月ほどオーストラリアへ。これが転機になった。
「トレーニングがすごく進んでいて、いろんなジムに行ってトレーナーさんに鍛え方を教わりしました。気持ち的にもすごく楽しかったので、ゴルフも楽しくやらなきゃいけないなって思いましたし、体もしっかりトレーニングしなきゃいけないなと思ったんです」
午前中は大学で授業を受けて午後は練習。そんな日々を過ごす中、現地で出会ったのが、日本女子ツアーでもプレーしたオーストラリア人のジェニー・セビル氏。現在はメンタルトレーナーとして活動中で、小滝も今オフからメンタルトレーニングを受けはじめた。
「『一番良かった時はどういう感情でしたか』って聞かれて、一番良かった時は自分が学校でいい成績出したとか、すごくうれしいことがあった時はスコアが出ていた。『あなたは集中しているより楽しい感情を出していったほうがうまくいくんじゃないか』っといわれて、今年はそれを心掛けています」
黄金世代では13人目の優勝
1998年度生まれの黄金世代では13人目の優勝。同世代の活躍をずっと遠くから見届けていた。
「ただ単にすごいなって思ってました。本当に身近な友達がツアーで優勝するのでで、すごいなっていうふうに思ってました。ジュニアの中学、高校の時からうまい選手はやっぱり勝つんだなって、いつも思っていました」
「ヘコミはしなかったけれど、やっぱり焦りはずっとありました。なんで私は勝てないんだろうって。でも友達があそこで優勝できるから、私も夢じゃないなって思ってました」
今大会の初優勝でようやくスタートラインに立った。来季のツアー出場権も確保し、「次の目標は2勝目。4日間大会やメジャーでも優勝を目指してがんばりたいです」とさらなる高みを目指す。
小滝 水音(こたき・みお)
1998年7月7日生まれ、茨城県出身。2017年プロ入り。畑岡奈紗や渋野日向子らと同じ98年生まれの黄金世代。2023年「CTBCレディスオープン」(ステップ・アップ・ツアーと台湾女子プロゴルフ協会との共催試合)でプロ初優勝。同年7月の「大東建託・いい部屋ネットレディス」で黄金世代13人目となるツアー初優勝を果たす。静ヒルズCC所属。
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