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“ワッグル13回”ヤジられてもルーティンを貫いた全英王者B・ハーマン 闘志に火をつけたギャラリーの心ない一言
36歳のブライアン・ハーマンの優勝で幕を下ろした今年の全英オープン。終わってみれば6打差の圧勝だったが、その実力に懐疑的な見方をするギャラリーも多く、ワッグルの回数が多いことなどからヤジを飛ばされることもしばしばだった。崩れそうになりながらも最後まで戦い抜くことができたハーマンの闘志の源とは?
「ブライアン、オマエは、ついに勝った」

ハーマンはどんなに風雨が激しくなっても、大観衆の中から野次が飛んできても、何が起こったときも、プレショット・ルーティンを決して変えなかった。
そのルーティンの中には、何度も手元を動かし、ターゲット方向に顔を向ける独特のワッグルを何度も繰り返す動作が含まれていた。ハーマンは終始、表情もルーティンも変えなかったが、ワッグルの回数だけは微妙に変わっていた。
おそらくはプレッシャーなどの状況が彼のワッグルの回数を変動させていたと思われたが、米国のテレビ中継では、画面左下にワッグルの回数を数えるカウンターまで登場。実に「13回」をカウントした場面もあった。
そんなハーマンには奇異の目も向けられ、大観衆からは野次も飛んだ。それでも彼が集中力を保つことができたのは、彼のルーティンを守るべく、あうんの呼吸でボスを支えたキャディーの助けがあったからだ。
雨が降りしきる中、ハーマンはショットのたびに、傘の内側に吊るされたタオルで自らグリップとヘッドを丁寧に拭き、それから構え、独特のワッグルに入り、そして球を打った。そのルーティンとリズムを4日間72ホール、一度も崩さずにやり通せたのは「キャディーのスコットのヘルプのおかげだ。スコットに心底、感謝している」。
ロイヤルリバプールには、18番グリーンからスコアリングエリアへ向かう選手専用の橋が全英オープンのときだけ特設される。
14年大会が自身の全英オープン初出場だったハーマンは、ロイヤルリバプールに足を踏み入れ、その橋を見上げたとき、「これがジ・オープンか? すごい造りだ。すごいコースだ」と驚かされ、身も心も震え、そして、あえなく予選落ちした。
9年後の今年。そのロイヤルリバプールで全英オープンを制し、メジャー初優勝を成し遂げたハーマンは、いつか見上げた橋をチャンピオンとして歩き始めると、こらえていた涙がついに溢れ出した。
「ブライアン、オマエは、ついに勝った」
そう自身に言い聞かせ、勝利を噛み締めたら涙が止まらなくなった。
ブリッジの上で流した涙は、長い日々の中、何があっても自分を信じ続けてきたハーマンの忍耐と努力の結晶だった。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
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