- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ツアー
- 大好きな祖父の応援で上位進出の勝みなみ 温泉とサウナで「整えて」最終日へ
「CAT Ladies」2日目、米女子ツアーから“スポット帰国中”の勝みなみが首位と2打差の4位タイへと順位を上げました。
メジャーで気づいたパッティングのコツ
◆国内女子プロゴルフ<CAT Ladies 8月18~20日 大箱根カントリークラブ(神奈川県) 6638ヤード・パー72>
「83歳の祖父にいいプレーを見せたい!」。そんな思いが、勝みなみを優勝争いに導いた。
「CAT Ladies」2日目。「今日はパットに助けられた部分があります」という勝は、7バーディー、2ボギーの「67」、5つスコアを伸ばして通算8アンダーで2日目を終えた。
首位の西郷真央、蛭田みな美には2打差の通算8アンダー4位タイと、十分逆転が狙える位置につけた。
米ツアーで戦い続ける勝が日本でプレーするのは3月の「Tポイント×ENEOS」以来で5カ月ぶりとなる。ファンからは「おかえりなさい」と温かく迎えられたが、そこに交じっていたのが祖父・市来龍作さんだ。
83歳になった今でも、会場に来れば18ホールを歩き全力で応援してくれる祖父。遠い海外までは来られなくとも、国内なら見ることができる。その姿に最愛の孫である勝は「うれしい。本当に涙が出そうになりました」とエネルギーをもらっている。
この日、乱れ気味だったショットを補ったパッティングは、3週前のメジャー、「アムンディ・エビアン選手権」の会場でヒントを得たものだ。パットを打つときの目印を、これまでの自分に近い位置からカップの向こう側に変えたのだ。
「強めに打ってガンガン攻めているころは、カップしか見ていませんでした」というジュニア時代を経て、プロの試合で優勝した後の高校3年時に手前の目印に打つようになった。
「パットの調子がよくなくて『何かないかな』と思った時に、(ラインによっては)カップに向かって打たないことも多いから」と、カップまでの距離の半分以下の場所に目印を見つけて打つことを続けていた。
しかし、米ツアーで戦う中で、カップ手前で切れてしまい入らないことが多いのに気が付いた。思い切って目印をカップの向こうに変更すると、面白いように球が伸びて思った方向に打てた。小気味のいいパッティングを取り戻したのだ。
目印が手前の時は「コロン」というイメージだったのが、目印がカップの向こうになったことで「コロコロ」という転がりを見せるボール。遠くを見ていることから自然にインパクトがしっかりし、フォローも長く取れるようになってきた。
米国、欧州、日本、そして来週はカナダと移動が多くため、疲労があるのは否めない。だが、今週は箱根の温泉とサウナに癒されている。
前日は、知人の別荘でサウナに入れてもらい、2度の水風呂を堪能して「整いました」と満面の笑み。元気いっぱいで最終日の2打差逆転を狙う。
祖父に贈る、そして米ツアー終盤戦に向けていいきっかけとなる勝利を“スポット帰国”で手にすることができれば最高だ。
勝 みなみ(かつ・みなみ)
1998年7月1日生まれ、鹿児島県出身。渋野日向子、畑岡奈紗、原英莉花らツアーを席巻している「黄金世代」の一人。2014年の「KKT杯バンテリンレディス」で、アマチュアながらJLPGAツアー史上最年少優勝(15歳293日)を達成し注目を集める。17年のプロ入り後、翌年の「大王製紙エリエールレディスオープン」でプロ初優勝。22年「日本女子オープン」で史上3人目の大会連覇を達成。明治安田生命所属。
- 1
- 2
最新の記事
pick up
ranking