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マキロイが相手キャディーに激怒する動画が拡散 原因は“誤報”のはずが実は真実!? 騒動は思わぬ展開へ
欧州チームの勝利で幕を下ろした2年に一度の米欧対抗戦、ライダーカップ。盛り上がりを見せた大会とは別に、大きな話題となったのがローリー・マキロイによる“場外乱闘”だ。世界中に拡散したマキロイが米国チームのキャディーに大激怒する場面は、なぜ起きてしまったのか?
カントレーの“無帽”はやっぱり賞金が出ないことへの抗議!?

最終日の朝。「マキロイとラカバが直接会って話をした。コトは解決した」と報じられ、みんながすっきりしてシングルスマッチを迎えられたのだと思われていた。
しかし、サム・バーンズに3&1で快勝したマキロイは、テレビレポーターからラカバとの和解について尋ねられると、「ジョー・ラカバとは会っていない」という返答を繰り返した。どうやら「コトは解決した」という報道は、真実ではなかったことになる。
そして、カントレーいわく、「賞金が出ないことに抗議して僕がキャップを被っていない、という報道は真実からかけ離れている。ただチームのキャップが僕にフィットしないから被らなかっただけだ」と先の報道を全否定。
カントレーはライダーカップ終了の翌日に結婚式を控えていた。カントレーのエージェントを務めているのは、米国チームの選手であるザンダー・シャウフェレの父親ステファンだが、米スポーツイラストレイテッド誌によれば、ステファンは「ウエディングの前に誤った報道を訂正してほしい」と願い出ていたそうだ。
最終日にようやく米国チームが本領発揮のゴルフを披露し、優勢だった欧州チームに執拗に食い下がった踏ん張りは、前日からの騒動をしばし忘れさせてくれたように思う。
渦中にあったカントレーもマキロイも、それぞれがマッチに勝利したことは、コトの顛末が気が気ではなかったファンや関係者を、きっと安堵させたことだろう。
最終的には欧州チームが「16.5対11.5」で、5年ぶり15回目の勝利を飾った。
ラカバに会って和解したという報道を否定したマキロイは、代わりに車寄せで怒声を浴びせたトーマスのキャディー、ボーンズに自分が謝罪メールを送ったことを米スポーツイラストレイテッド誌に明かしたそうだ。
ラカバに対する怒りが収まらないままロッカールームから出て、クラブハウス前の車寄せにやってきたマキロイは「あのとき、僕が最初に目にしたアメリカチームの一員がボーンズだった。だから思わず彼に怒りを向けてしまった。ごめんねと謝った」。
あのときのボーンズは、マキロイにとって最悪のタイミングで最悪の場所に、たまたま現れてしまったということ。しかし、あの動画のシーンが起こった背景や経緯が明らかになって良かったと思う。
さらにマキロイは「ラカバには会っていないけど、メールのやり取りはした。あとは時間が解決してくれると思う」と言葉を続けた。
とはいえ、「あの出来事は今でも心が痛む」とマキロイは言う。
1本の報道が選手やキャディー、大観衆を巻き込み、大騒動に発展し、少なくともマキロイの胸に禍根を残したことは、メディアの端くれである私の胸にも深く突き刺さる出来事だった。
だが、この騒動にはさらなる続きがあった。大会終了翌日になって、カントレーのエージェントを務める先述のステファン・シャウフェレ氏が英国紙「ザ・タイムズ」に明かした内容が複数の米メディアによって報じられ、カントレーとシャウフェレは選手の金銭面と大会収益などの「お金の流れ」に関して不満を抱き、大会主催者であるPGA・オブ・アメリカへ提言を出していたことが分かった。
ステファンは、カントレーがキャップを被らなかったことはその提言と無関係ではなかったと語ったそうで、そうだとすれば、コトの発端となった英国メディアによる報道が「真実からかけ離れている」といったカントレーの言葉やステファンの「訂正してほしい」といった要求は、むしろ「カントレーやシャウフェレが抱いている不満をもっと詳細に報じてほしい」という意味だと受け取れる。
どうやら、この騒動は決して終わったわけではなく、これからまだまだたくさんの論議を呼びそうである。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
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