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リブゴルフ全14戦が終了 メジャーへの道は限りなく狭まり下位選手は失業!? “理想郷”の未来はどこに?
今年のリブゴルフは個人戦とチーム戦が同時進行されるレギュラー大会13試合、チーム戦のみの最終戦1試合の合計14試合が開催された。フィル・ミケルソンは参戦したいという選手の問い合わせがひっきりなしと喧伝するが、甘くはない現実も明るみになってきている。
最低1名はリブゴルフから落ち、戦う場所は米欧ゴルフ界にはない
お金の魅力がリブゴルフの最大の魅力であることは間違いない。そして、リブゴルフが創始された初年度と年間14試合のフルスケジュールで実施された今年は、「誘われた人」と「手を挙げた人」が、その魅力を存分に味わってきた。
しかし、今季終了後から実施されることになるリブゴルフの「サバイバルゲーム」は、なかなか厳しいものとなる。
来季もそのまま生き残れるのは、リブゴルフ独自のポイントランキング上位24名のみ。25位から44位の「オープンゾーン」に入った20名はチーム間のトレードの対象となり、そのうちの4名から8名は所属先のない「遊軍」扱いとなる。グレーム・マクダウェルやチャール・シュワーツェルといった元メジャーチャンプも、このオープンゾーンに位置付けられ、今は自らの来季の「行く先」を静かに待つ身となっている。
そして、45位から48位の4名は「ドロップゾーン」、いわゆるシード落ちとなり、今季から初実施されるオープンQ(クォリファイング)を勝ち抜けば、再びリブゴルフに戻ることもできる。ケプカの弟チェイスは、シード落ちした4名のうちの1人だ。
しかし、落ちるのが4名なのに、オープンQから復帰できるのは、わずか3枠のみとなり、もう1枠はアジアツアーを1位で終えた選手に授けられる。つまり、最低でも1名は来季のリブゴルフからキックアウトされ、その選手が戦う場所は少なくとも米欧ゴルフ界にはない。
そう考えると、そもそもは「高額賞金がギャランティーされている甘い体質」などと言われたリブゴルフが、これからは熾烈な生き残り合戦に変わりつつある。
そして、生き残ることができれば、ビッグマネーを手にするチャンスが得られる。だが、世界ランキングのポイントを稼ぐことはできず、メジャー大会への道も閉ざされつつある。さらに言えば、リブゴルフに2025年以降の未来が到来するかどうかも定かではない。
それでもミケルソンは「今でもリブゴルフに来たがっている選手は大勢いる」「希望者からの問い合わせは、ひっきりなしだ」と自慢げに言っている。
そんな言葉を聞くたびに、「Really?」と問い返したくなる。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
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