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- 「フェアウェイキープ2位」の古江彩佳と「飛距離7位」の笹生優花 パーオン率を比較したら意外な結果に
多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、米国女子ツアーで活躍する古江彩佳(ふるえ・あやか)と笹生優花(さそう・ゆうか)のスタッツです。
古江と笹生の違いは飛距離とフェアウェイキープ率
2023年シーズンの米国女子ツアーは、メジャー2勝を含む今季4勝のリリア・ヴがプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(最優秀賞)と賞金タイトルを獲得しました。
日本勢の成績は、CMEグローブポイントランキングの最上位が10位の古江彩佳選手でした。そして、12位・畑岡奈紗選手、17位・笹生優花選手、48位・西村優菜選手、74位・勝みなみ選手、83位・渋野日向子選手と続きます。勝選手までがフルシードを獲得し、渋野選手はいわゆる“準シード”で来季を戦うことになりました。
この6人に加えて、「TOTOジャパンクラシック」で優勝した稲見萌寧選手、予選会を突破した西郷真央選手、吉田優利選手が来季の米女子ツアーに参戦します。彼女たちの活躍が今から楽しみですね。
さて、今季の米国女子ツアーのスタッツをあらためてチェックすると、興味深いことが分かりました。注目したのは、古江選手と笹生選手のドライビングディスタンス、フェアウェイキープ率、パーオン率です。
古江選手は、ドライビングディスタンスが142位(245ヤード)で、フェアウェイキープ率が2位(84.8%)。飛距離が出るタイプではありませんが、確実にフェアウェイをとらえてグリーンを狙っていくスタイルということが分かります。
一方、笹生選手はドライビングディスタンスが7位(272ヤード)で、フェアウェイキープ率が103位(70.9%)。ツアー屈指の飛距離を武器に、フェアウェイを外した場合でも短い番手でグリーンを狙っていくスタイルです。正確性が持ち味の古江選手と飛距離が持ち味の笹生選手ですが、彼女たちのパーオン率はというと……?
古江と笹生のパーオン率の差はたったの0.1%
古江選手が72.7%(26位)、笹生選手が72.8%(25位)。その差はわずか0.1%だったんです。プレースタイルは正反対ですが、パーオン率がほとんど同じというのは興味深いですよね。こうやって、選手たちのストロングポイントを把握すると、ゴルフ観戦がさらに面白くなるかもしれません。
ところで、皆さんは古江選手タイプですか? 笹生選手タイプですか? 自分のスタイルを把握し、ストロングポイントを生かすことはスコアメイクに欠かせない要素です。最近はスコア管理アプリなどを活用して、自分のフェアウェイキープ率やパーオン率などをチェックする人は増えてきましたが、「スコアカードにはスコアとパット数くらいしか書いていない」という人もまだまだ多いですよね。
フェアウェイをキープした時やパーオンした時には〇印、外した時は×印などをつけておくだけでも、自分のプレースタイル、ストロングポイントを客観的に把握できるはず。次回のラウンドは、フェアウェイキープやパーオンを意識してみてください。
古江 彩佳(ふるえ・あやか)
2000年生まれ、兵庫出身。19年「富士通レディース」でツアー史上7人目のアマ優勝を達成してプロ転向。20年にプロ初勝利を飾り、20-21シーズンはトータル6勝で賞金ランキング2位と躍進した。22年からは米女子ツアーを主戦場にして22年に同ツアー初優勝。同年は国内ツアーでも「富士通レディース」で連覇と大会3勝目を挙げた。日本8勝、米国1勝。
笹生 優花(さそう・ゆうか)
2001年生まれ、フィリピン出身。アマ時代は、「アジア大会」の女子個人戦で金メダル(16年)、「オーガスタ女子アマ」3位(19年)など活躍。19年にJLPGAのプロテストに合格し、20年にツアー初勝利。21年には「全米女子オープン」で畑岡奈紗とのプレーオフを制し、メジャー初制覇を達成。同年の東京五輪はフィリピン代表として出場した。日本2勝、米国1勝
【解説】石井 忍(いしい・しのぶ)
1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
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