「苦しんできたことが最後に生きた」石川遼が粘り腰でツアー通算19勝目! 自身のゴルフに新たな手応え

国内男子ツアー第9戦「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」は、一時5人が首位に並ぶ大混戦となったが、大会実行委員長を務めた石川遼(いしかわ・りょう)が終盤に抜け出し、通算21アンダーで逃げ切った。

悪い流れを断ち切った集中力

◆国内男子プロゴルフ<ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 6月20~23日 西那須野カントリー倶楽部(栃木県) 7036ヤード・パー72>

 国内男子ツアー第9戦「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」は、一時5人が首位に並ぶ大混戦となったが、石川遼が終盤に抜け出し、通算21アンダーで逃げ切った。2年ぶりの今季ツアー初優勝はツアー通算19勝目となった。1打差の2位には21歳の金子駆大が入った。

約1年半ぶりのツアー19勝目を挙げた石川遼 写真:JGTOimages
約1年半ぶりのツアー19勝目を挙げた石川遼 写真:JGTOimages

 大会実行委員長として、予選ラウンドではピンマイクを付け、キャディーとのやりとりを公開しながらラウンドした石川。最終日は首位と2打差の通算17アンダーでスタートすると、スコアを4つ伸ばし、見事逆転。通算21アンダーで今季初勝利、ツアー通算19勝目を飾ったが、サンデーバックナインには、石川らしいゴルフの内容がぎっしりと詰まっていた。

 まずは、10番パー4で見せた深いラフからの第2打だ。ボールが完全に埋まっていたにもかかわらず、ピン左上1.7メートルにつけるスーパーショットを披露。ところが、「タッチが弱かった」ことでそのバーディーパットを外してしまう。続く右ドッグレッグの11番パー5では、3番ウッドで右の林越えを狙ったものの、失敗してロストボールに。なんとかボギーで収めて首位タイに留まってはいたが、試合の流れ的には最悪だった。

「ただ、その2ホールがあったからこそ、残りのホールでは集中力を高め、淡々とプレーすることができました」と振り返る。13番、14番ホールで連続バーディーを奪っても厳しい表情を変えることはなかった。さらに、残り3ホールで1打を争う展開になっていることを知ると、ゴルフ脳をフル稼働させてギアを上げていく。

 16番パー5では「絶対にボギーを打たないマネジメントを考えました」と、あえて第2打を7番アイアンで刻み、ピンまで25ヤードの距離を残す。そこから58度で2.3メートルにつけると、ジャストタッチで決めてみせた。会心のバーディーに思わず右こぶしを振り下ろした。

 石川の勢いは止まらない。続く17番パー3ではピッチングウェッジで放ったティーショットをピン手前50センチにつけ、2位以下に2打のリード。迎えた最終ホールは3番ユーティリティー→アプローチウェッジ→サンドウェッジという、左サイドに広がる池を絶対に避けるマネジメントで3オン。3メートルのパーパットを外したものの、1打差で逃げ切った。

ゴルフのバリエーションが広がった

「トップに立ってからが自分の価値を一番試されると思いましたが、それまで苦しんできたことが最後の6ホールに生かされたと思います」。2週前の「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」では、プレーオフで破れて2位、前週の全米オープンでは予選落ち。それらを踏まえての優勝争いだっただけに、いろいろなプレッシャーがあったのは当然だが、見事跳ね返して手にした勝利は今後に向けて大きな自信となる。

 これまでの石川は飛んで曲がらないドライバーショットを求め、ストロンググリップからウィークグリップに変えたり、トップの位置を浅くする一方で、トレーニングにも励んできた。曲がりを抑えるスイングにパワーをプラスしようと考えたからだ。その成果を徐々に感じながらも、ショートゲームの精度を上げる努力も欠かさなかった。たとえ大きなショットを失敗してもカバーできる部分ができたことで、コースマネジメントも広がってきた。それを証明したのが今大会の優勝だったともいえる。

「今後も若い選手との優勝争いの中で自分のゴルフを見せることができたらなと思います」。海外メジャーでの活躍もあきらめてはいない。今年の9月で33歳を迎えるが、上昇志向はますます燃え盛るばかりだ。

石川 遼(いしかわ・りょう)

1991年9月17日生まれ、埼玉県出身。高校生で初出場した「マンシングウェアオープンKSBカップ」で史上最年少の15歳8カ月で優勝を飾る。2008年にプロ転向、翌年は年間4勝を挙げ最年少賞金王に輝く。ツアー通算19勝。CASIO所属。

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