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「PGAツアーvsリブゴルフ」世紀の対抗戦の賞金は“暗号通貨”でお支払い!? ツアーに押し寄せるデジタル化の波
米国で恒例のTVマッチとなった今年の「ザ・マッチ」は、スコッティ・シェフラー&ローリー・マキロイのペアが、ブライソン・デシャンボーとブルックス・ケプカのペアと戦う「PGAツアーvsリブゴルフ」対抗戦となった。毎年、破格の賞金で知られるが、今年はなんと暗号通貨で支払われるという。
ウッズとミケルソンの「世紀の対決」として創設
ゴルフ界で「ザ・マッチ」と言えば、タイガー・ウッズとフィル・ミケルソンの「世紀の対決」として創設されたTVマッチのこと。長年、犬猿の仲だと言われてきたウッズとミケルソンの直接対決は、当時のゴルフ界では「以前なら考えられない夢のバトルだ」と言われていた。
「勝った方が9ミリオン(900万ドル)を総取り」という優勝賞金は、当時のレートでは日本円で約10億円で、これも当時では「以前なら考えられない破格の優勝賞金」と言われ、開催前から大きな注目を集めていた。
2018年11月。米国のみならず世界中のゴルフファンは、サンクスギビング明けのブラックフライデーに、この「ザ・マッチ」を見逃すまいと大いに意気込んでいた。
有料のインターネット中継には視聴者が殺到。マッチの途中で不具合が起こり、後々、料金を払い戻すことになるなど、あの日はとにかく大騒ぎだった。
肝心のマッチは18ホールでは決着がつかず、延長マッチへ。22ホール目でようやく勝敗が決まり、勝利して900万ドルを手にしたのは、ミケルソンだった。
その後の「ザ・マッチ」は出場者を変え、スタイルを変え、賞金もアップするなど、さまざまな変化を遂げてきた。
そして、あれから6年が経過した今年の「ザ・マッチ」は、PGAツアーのスコッティ・シェフラーとローリー・マキロイがペアを組み、リブゴルフのブライソン・デシャンボーとブルックス・ケプカのペアと対戦する「PGAツアーvsリブゴルフ」のバトルが行われることになっている。
開催地は今も変わらずラスベガス。大型カジノが建ち並ぶラスベガスは、世界で最もお金の臭いがする街と言っても過言ではなく、ビッグな賞金が用意されるゴルフのビッグ大会の開催地には最適である。
開催時期は、もはやブラックフライデーではなく、12月17日に変更されている。
そして、今回の優勝賞金は果たして何百万ドルになるのだろうかと期待していたら、今年はUSドル建てのキャッシュではなく、「クリプト・カーレンシーで支払われる」と知らされ、心底仰天させられた。
スポンサーの暗号通貨企業はさまざまなスポーツに進出
「クリプト・カーレンシー」とは、暗号通貨のこと。
モノの本によると「クリプト・カーレンシーはインターネット上で管理されているデジタル通貨のこと。以前は仮想通貨とも呼ばれていた」とある。「ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨全般が暗号通貨と呼ばれるケースもある」といった説明もある。
とはいえ、暗号通貨に興味も馴染みもない方々にとっては、こうした説明を聞いたところで、「クリプトで支払われる優勝賞金」は、まるでピンと来ない別世界の話のように感じられるのではないだろうか。
なぜ、この「ザ・マッチ」の優勝賞金がキャッシュからクリプトに変わるのか? その答えは、米ゴルフウィークによると「Crypto.com(クリプト・ドットコム)」が大会のスポンサーになったからだそうだ。
シンガポールに拠点を置くクリプト・ドットコムは、暗号通貨の取引や運営を手掛ける企業で、大会名も「ザ・マッチ」から「クリプト・ドットコム・ショウダウン」へ変更される見込みだという。
ゴルフ界のビッグ大会において、賞金がクリプトで支払われるのは史上初ということで、世界のゴルフ界では大きな注目が集まっている。
しかし、どうやらゴルフ界のそんな動きは他のスポーツより後れを取っている様子で、すでにクリプト・ドットコムは、カーレースの「フォーミュラ1」や格闘技プロモーターの「UFC」などとの間でパートナーシップを結んでいるそうである。
2021年には、ロサンゼルスの大型アリーナ「ステープルズセンター」の命名権を獲得し、同アリーナの名称を「クリプト・ドットコム・アリーナ」に変更。
以後も、サッカーやアイスホッケーなどスポーツ界のあちらこちらで「クリプト」の名前が躍っている。
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