- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ツアー
- トランプ氏こそゴルフ界の救世主!? 大統領とPGAツアー会長が同意したという「ワンツアーがゴール」の真意とは?
トランプ氏こそゴルフ界の救世主!? 大統領とPGAツアー会長が同意したという「ワンツアーがゴール」の真意とは?
PGAツアーのジェイ・モナハン会長は、2月上旬に選手理事の1人であるアダム・スコットを伴ってドナルド・トランプ大統領とミーティングを行なったことを発表した。果たしてどんな内容が話し合われたのだろうか。
「大統領はリブゴルフのフォーマットは好きではないと言った」
かつてノーマンCEOがリブゴルフを立ち上げ、動き始めた当初、モナハン会長は激しい敵対心や不快感をあらわにしていた。
しかし、リブゴルフのCEOがオニール氏に代わると、「オニール氏はスポーツビジネス界において、すばらしいキャリアを築いてきた人物だ。CEOになったその日に、すぐさま私に連絡をくれて挨拶してくれた」などと語り、大いなるリスペクトを払っている。
そうやってPGAツアーとリブゴルフのトップ同士が歩み寄りつつあるところにトランプ大統領が絡み、強力な磁石あるいは接着剤になってくれるという手ごたえを、モナハン会長は初会合を通じて得ることができたのだろう。
トランプ大統領こそは救世主。そう思えたからこそ、この2年ほどの中で最高の満面の笑顔になったということなのではないだろうか。
しかしながら、第三者的な視線で眺めれば、不安要素はいくつも見て取れる。
リブゴルフが創設され、動き出した22年当時、トランプ氏が所有するフロリダ州マイアミのドラールリゾートでリブゴルフの大会が開催された際に、トランプ氏はリブゴルフと敵対する姿勢を見せているPGAツアーは「対応を誤った」と批判した。
だが昨今は、ローリー・マキロイの言葉を借りれば、「トランプ大統領に『リブゴルフの大会をサポートしたではありませんか』と尋ねたら、トランプ大統領は『それはそれだ』と答え、リブゴルフのフォーマットは好きではないと言った。トランプ大統領はPGAツアーの方が好きなんだと思う」。
そんなトランプ大統領の姿勢にどこまで一貫性が保たれるのかという点には一抹の不安を覚えずにはいられない。
トランプ大統領は、PGAツアーのモナハン会長、リブゴルフのオニールCEO、リブゴルフをサポートしているPIFのヤセル・ルマイヤン会長のいずれとも、今のところは良好な人間関係を築いているため、トランプ大統領の仲介によって彼らが握手を交わすことはできるのかもしれない。
しかし、そうなったとしても、ゴルフツアーを成立させ、存続させていくためには、スポンサー企業など周囲の協力と理解が不可欠である。
昨今のリブゴルフは、米FOXスポーツとTV放映権契約を結び、ブライソン・デシャンボーのチームがリーボックとのスポンサー契約を得るなど、理解を示す企業が出現しつつある。
だが、その一方で、プロ転向時からダスティン・ジョンソンを支え続けてきたテーラーメイドとの契約は24年いっぱいで終了となり、18年間の歴史に幕が下ろされた。ビジネスの世界は人間関係や義理人情もさることながら、究極はドライでクールということなのだろう。
ジェネシス招待の最終日、大会ホストのタイガー・ウッズは、TV中継のブースに座り、こう明かした。
「トランプ大統領との会合は僕も出席するはずだったが、母クルティダが亡くなったため、出席できなかったことは、とても残念。でも、ここ数年、誤った方向に進んでいたコトが、これからは正しい方向へ進んでいくはずだ」
いろいろな事情があり、さまざまな意見があり、まだまだ多くのことが流動的な現状を鑑みれば、そこに「絶対」というものは存在しえないと考えたほうが無難である。
トランプ大統領との会合を経て「大きく前進した」と手放しで喜ぶモナハン会長の笑顔を目にして、「どうか慎重に!」と思わず呟きたくなった。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
最新の記事
pick up
ranking











