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- 馬場咲希のパッティングが超覚醒状態! パーオン率は139位なのにバーディー率1位という記録のすごさとは?
デビュー戦となった「ブルーベイLPGA」の17位タイに続き、先週の「フォード選手権」では6位タイに入って好スタートを切った馬場咲希(ばば・さき)。この快進撃を支えているのが、過去に例が無いような驚異的なパッティングだという。
4日間で「93」パットは圧倒的ツアー新記録
米女子ツアールーキーの馬場咲希がデビュー戦となった「ブルーベイLPGA」の17位タイに続き、先週の「フォード選手権」では6位タイに入って好スタートを切った。その原動力になっているのがパットだ。特に「ブルーベイLPGA」では歴史を塗り替える驚異的なデータを叩き出している。
自身2戦目となる「フォード選手権」最終日、馬場は7バーディー、1ボギーの66をマークして通算18アンダーでフィニッシュ。前日の14位タイから6位タイにまで順位を上げ、アマチュア時代も含めて日米両ツアーで自身初のトップ10入りを記録した。

日本勢が上位を占めているルーキー・オブ・ザ・イヤー争いでは竹田麗央、山下美夢有に続く3位に浮上。強力な先輩たちに割って入って来た。
“全米女子アマ優勝”という大看板はあるものの、プロとしての実績では先輩たちに劣る馬場の快進撃を支えているのがグリーン上での恐るべきパフォーマンスの高さである。
ようやく出番が巡ってきた今季第5戦の「ブルーベイLPGA」ではパーオン率がわずか44.44%とショットに苦労しながらもパットが面白いように決まっていく。各日のパット数は25、24、22、22で4日間合計が93だった。
この93という数字、実は信じられないレベルなのである。
米女子ツアーの記録集には72ホールの合計パット数の記録が掲載されている。データが残る1992年以降に限った記録になるが、従来の72ホール最少パット数はゴルフ界のレジェンド、アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)が2008年の「ミケロブウルトラオープン」でマークしていた96だった。馬場の93はそれを大幅に更新する新記録になったのだ。
特にすごかったのが上がり5連続バーディーで69をマークした最終日である。パーオンしたのは7ホールに過ぎなかったのだが、その7ホールすべてで1パット、つまりバーディーを奪うという離れ業で新記録樹立を成し遂げた。
舞台を中国から米国本土に移した「フォード選手権」でもパットが冴える。パーオン率は「ブルーベイLPGA」より改善して68.06%に上昇したが、それでも4日間プレーした74選手中56位タイでしかなかった。
これに対して4日間のパット数は105で全体の2位タイという素晴らしいものだった。最終日は3番でグリーンの外からパターでバーディーを決め、難易度1位の14番では7~8メートルのパーパットを沈めてピンチをしのいだ。まさにパットで流れをつくって手にした初トップ10だったのだ。
平均パット数「24.75」も圧倒的部門1位
出場した2試合の1ラウンドあたりのパット数は24.75になる。これは部門トップの数字。しかも2位の選手が27.00だから圧倒的な1位だ。
ツアーにはパーオンしたホールの1ホール平均パット数というデータもある。馬場の数字は1.56。ここでも2位を引き離して部門1位に立っている。
この2つの部門は相反するところがある。1ラウンドあたりのパット数はパーオン率の高い選手は数が多くなりがち。一方でパーオンしたホールだけのデータはバーディーを取る力の高さに通じるもので、こちらのほうがトップクラスの選手が多く名を連ねる傾向がある。
馬場はまだ出場2試合ながら両部門で圧倒的な1位に立っているのだから、グリーン上では無双状態なのである。
これだけパットが決まればバーディーも増える。バーディー率は29.17%の高率でネリー・コルダ(米国)、ジーノ・ティティクル(タイ)というビッグネームと並んで部門1位である。
ちなみにパーオン率は56.25%で部門139位に過ぎない。パーオン率139位の選手がバーディー率1位ということも信じがたいレベルの出来事だ。
馬場は元来、パットのデータが素晴らしくいいというタイプではなかった。昨年参戦した米下部のエプソンツアーでは1ラウンドあたりが29.85で部門13位、パーオンホールが1.81で部門38位という平凡なものだった。
この覚醒の理由は何なのかは分からないが、とにかくこの2試合でのパットのパフォーマンスが歴史的なものであることは疑いようがない事実。現在、手を焼いているショットが復調すれば、より高みを目指せるはずだ。
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