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- 国内男子は2試合連続で“初優勝者”が誕生 石川遼&松山英樹と同学年の33歳・小西たかのりが4000万円のビッグマネーを獲得
国内男子ツアー「前澤杯 MAEZAWA CUP 2025」最終日、前日首位タイで並んでいた小西たかのり(こにし・たかのり)と今平周吾(いまひら・しゅうご)が最終ホールまで優勝争いを演じ、小西が4バーディー、1ボギーの「67」をマーク。通算17アンダーでツアー初優勝を飾った。今平は1打及ばず2位。3位には通算14アンダーのマイケル・ヘンドリーが入った。
上がり2ホールで大逆転劇を演じた小西たかのり
◆国内男子プロゴルフ
前澤杯 4月24~27日 MZ GOLF CLUB(千葉県) 6652ヤード・パー70
最終18番パー4で今平周吾が1メートルのパーパットを外した瞬間、小西たかのりのツアー初優勝が決まった。しかし、小西は表情を変えることなく、今平のボギーパットを見守った。
ようやく笑顔を見せたのは、ホールアウト後に今大会を企画した実業家・前澤友作氏から祝福の言葉をかけられた時だった。ただ、内心では「やっぱりうれしいです。どんな形であれ、勝つというのはすごく特別なことだと改めて感じています」と、喜びでいっぱいだったという。

感情を素直に表現できなかったのは、ここまでたどり着くのに長い時間がかかったからだろう。プロテストに合格したのが2012年。翌13年には「日本プロゴルフ新人選手権」を制しているが、初シードを獲得したのは9年後の22年だった。
ところが、昨年の前半戦は11試合連続予選落ちなど不振にあえぐ。なんとか終盤の7試合で奮起して賞金シードを死守したものの、さらなる成長がなければ今季も苦しい戦いが待ち受けていることは十分予想できる。
当然、今年にかける思いも強く、シーズンオフにはみっちりと戦う準備を整えていた。登録名を本名の貴紀から“たかのり”へ変えたことも意気込みの表れだろう。
そんな小西にビッグチャンスが訪れた。通算14アンダーの首位タイで最終日を迎えたのだ。
前半は強風が吹き荒れ、ショットに多大な影響を与えていたが、目の前の一打に集中したことで首位をキープ。後半、13番ホールで今平が1打リードしたが、それ以上離されることなく終盤を迎える。16番ホールで2メートルのパーパットを沈めてピンチを脱すると、17番では約15メートルのバーディーパットを決めて今平をついにとらえる。そして18番では1.5メートルのパーパットを先に沈め、今平の結果を待っていた。
最終的に通算17アンダーまでスコアを伸ばし、念願のツアー初優勝を飾った小西。「ここにくるまで長かったなと感じますが、ようやく報われたかなという思いです」。今大会で獲得した優勝賞金4000万円はもちろん自己最高の獲得額だが、最終的な目標である米ツアー挑戦の資金に充てるという。33歳の小西にとって今回の優勝はゴールではなく、スタートになりそうだ。
当初の賞金総額“4億円”は叶わず
史上初の2週にわたった今大会。10日間に及ぶプロアマ戦、そのプロアマ戦での選手指名権をオークション販売して収益を賞金に還元したこと、ラウンドガールの帯同や高級スポーツカーの展示など、これまでにない試みが見られた。大会自体が成功したかどうか、企画者である前澤氏はどのように考えているのだろうか。
「この2週間、私はほぼ現場にいましたが、無事終えたことにまずはホッとしています。10日間のプロアマ戦に関しては、来年につながる感触を得ました。全枠ソールドアウトにならなかったのは課題として残りましたが、来年はクリアしたいと思います」
最終日は18番ホールのグリーン奥にある特別席から観覧していたが、小西の優勝が決まるとすぐに駆け寄り、祝福の声をかけるなど試合展開には十分満足していた。その一方で気になるのは、やはりプロアマ戦の売り上げだという。
当初は“4億円”の賞金総額を目標としていたが、残念ながらそこには届かなかった。石川遼のように人気選手の指名権は高値で取引されたが、プロアマの枠を完売できなかったことが響いた。「来年はプロモーションに力を入れたい」と語っていたが、どういう手法を取るのか気になるところ。ただ、来年の目標額を今年の売上“3億3000万円”よりも上に設定しているだけに、何か秘策はあるのだろう。
また、本戦でもギャラリーを増やすために、入場料の見直しやジュニアデーの設置、ファミリー層をさらに狙いたい意向もあるという。「誰に何を言われても、新しいことを続けていく大会でいたい」という前澤氏。大会の注目度は高かっただけに、来季以降はどのような発展を遂げるのか、ぜひともお手並みを拝見したいものだ。
小西 たかのり(こにし・たかのり)
1992年1月16日生まれ、東京都出身。2012年に20歳でプロテスト合格を果たし、翌13年には「日本プロゴルフ新人選手権」を制覇。初シードは22年。25年シーズンからは登録名を「貴紀」から「たかのり」に変更。同年4月の新規大会「前澤杯」でツアー初優勝を飾った。
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