ジャンボ軍団の日米女子ツアー3週連続優勝なるか!? 小林夢果が悔しさを乗り越えて暫定首位発進

　国内女子ツアー第7戦パナソニックオープンレディース初日は降雨によるコースコンディション不良のためサスペンデッドに。通算3アンダーでホールアウトした小林夢果が、野澤真央ら5人と暫定首位タイに並んだ。

　前戦のKKT杯バンテリンレディスオープン最終日、一時は首位に並びながらも同門の佐久間朱莉に破れ、3位に終わった小林夢果。

　その悔しさは今でも晴れないという。むしろ、オープンウイークを挟んだだけに、通常よりも余計に考えることが多かった。しかし、試合に負けた悔しさは試合に勝つことで晴らすしかない。無理にでも気持ちを切り換えて臨んだ今大会、いきなり初日に69をマークして暫定首位に立った。

「強い雨と風の中、3アンダーで終えることができてよかったです」と、笑顔を見せた小林。この日は12番まで3バーディー、ノーボギーで回っていたが、13番パー4のティーグラウンドで悪天候のために試合が中断。約2時間後に再開したが、強風の影響もあり、難易度は確実に増していた。

　結果、いきなりその13番ホールでボギーを叩く。待ち受けるは、今年から距離が長くなった15、16、17番を含む5ホール。ここで小林は考えた。

「風にボールが流されやすいので、低い球でグリーンに乗ればいいや」

　できるだけ風の影響を抑えようとしたわけだが、したたかな計算もあった。15番と17番のパー5では無理に2オンを狙わずに、自分の得意な距離を3打目で残そうと考えたのだ。

「その方がバーディーの確率が上がるかなと」

　15番は80ヤードを残し、58度のウェッジでフルショットした結果、ピンそば1メートルにつけてバーディー。17番も3オンに成功したが2パットのパーでホールアウトした。

　このいい流れが、難関といわれる最終18番パー3につながる。186ヤードだが風があったので200ヤード以上に感じる。普段は6番アイアンで打つが、この日はなんと4番ユーティリティーを手にした小林。

　ローボールで攻めた結果、ボールは見事にグリーンをとらえる。7メートルのパットを残したが、2パットにまとめ、15番以降を1アンダーで切り抜けた。

「全体的にはセカンドショットがよくありませんでしたが、パッティングが入ってくれてよかったです」と振り返る。

　実は、昨年の今大会でパッティングがことごとくショートしていたことを忘れていなかった。ましてやこの日は雨のためグリーンが重くなっている。あえて強めに打とうとだけ心がけたことが功を奏した。

　佐久間に続き、先週は海外メジャーであるシェブロン選手権で西郷真央が優勝。ジャンボ軍団の躍進が目覚ましいが、その勢いに乗らない手はない。「ショットが荒れているのをどう修正するかで精一杯ですが、あと2日頑張ります」と、軍団の3週連続優勝を目指す。