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- マキロイを7ヤードもオーバードライブする男… 米ツアーNo.1の飛ばし屋から学ぶ“飛距離アップ”のコツ
PGAツアーの解説も務めるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎氏が、ツアーの第一線で活躍する選手のプレーを独自の視点で分析。今回は「ロケット・クラシック」でツアー初優勝を飾ったアルドリッチ・ポットギーター選手の“ティーショット”に注目しました。
エネルギーを効率的にボールに伝えるスイングが持ち味のポットギーター
「ロケット・クラシック」は通算22アンダーで並んだ3人のプレーオフにもつれこみ、5ホール目でバーディーを奪ったアルドリッチ・ポットギーター選手の初勝利で幕を閉じました。
南アフリカ出身の20歳は、今季の「メキシコオープン」でプレーオフの末に敗れて2位、「ロケット・クラシック」の1週前「チャールズ・シュワブチャレンジ」では6位という成績を残していますが、一方で14戦中予選落ちが9回と粗削りな面もあります。

そんなポットギーター選手の魅力は、なんといってもドライバーの飛距離です。PGAツアーのドライビングディスタンスは327.4ヤードで現在第1位。320.6ヤードの2位、ローリー・マキロイ選手に7ヤード近い差をつけています。飛ばし屋がそろうPGAツアーの中でも圧倒的な飛距離を誇っているわけです。
PGAツアーの公式Xで公開されている彼のスイングを見てみましょう。
フックグリップの握りで、クラブを若干インサイドに上げています。注目は踏み込みのタイミング。腕が10時の位置に上がる時点では、すでに骨盤を左サイドにスライドして踏み込みを終えていて、この一連の動きが非常にスピーディーです。
そして、切り返しのタイミングが早いにもかかわらず、トップが大きめなのもユニークで、これは腕の運動量が多いから。腕を柔らかく使えているため、大きいトップをつくることができるのです。
踏み込んだ後は体の左サイドを伸ばして抜重し、左足が浮いた状態でインパクト。エネルギーを効率的にボールに伝える形でインパクトを迎えています。
また、フォローの動きも特徴的です。スイング中はフェースをシャット気味に使っていますが、通常このスイングタイプの選手はヘッドを走らせる動きを入れません。シャットフェースでクラブを走らせると、左方向のミスが出やすくなるからです。
しかし、ポットギーター選手はクラブを投げるようにリリースしてフォローを出します。それでもひっかからないのは、前述したように重心移動の動きが速いこと、そしてしっかりと体を開く動きを入れているからです。
ポットギーター選手のフォローの動きは遠心力をうまく使うことができて、爆発的な飛距離を生み出せます。しかし、その一方でタイミングがズレると大きく曲がる可能性もあり、この辺りの精度がさらに高くなると、予選落ちの回数が減って上位に入る機会が増えてくるのではないでしょうか。
参考にすべきは切り返しの“タイミング”
PGAツアーNo.1の飛ばし屋から参考にできるのは、切り返しのタイミングです。彼のように左腕が10時の位置に上がる時に、切り返しから踏み込みまでを完了させるのは相当な筋力や柔軟性がないと難しいですが、左腕が地面と平行になるタイミングで切り返してみてください。
トップをつくってからの切り返しは、手打ちやカット軌道の原因にもなります。早めに切り返すことで下半身主導の切り返しがしやすくなり、インサイドからクラブを振り下ろしやすくなるでしょう。
早めに切り返すには、勢いよくバックスイングをするのがコツ。腕だけでクラブを上げるのではなく、全身を使うとスピーディーにバックスイングができます。
体でクラブを上げる感覚をつかむには“ステップドリル”がオススメ。狭めのスタンスで構え、右足を飛球線後方に踏み出してからスイング始動をしてみましょう。足の動きと腕、クラブが連動し、勢いよくクラブを上げることができます。
この反動を使って早めに切り返せば、効率的にエネルギーを生み出せるようになるので、ぜひ試してみてください。
アルドリッチ・ポットギーター
2004年生まれ、南アフリカ出身。アマチュア時代の2022年に「全英アマ」を大会史上2番目の若さで優勝。プロ転向後は24年の米下部ツアー「アスタラゴルフ選手権」のセカンドラウンドで「59」をマーク。レギュラーツアーに昇格した25年は、2月の「メキシコオープン」でプレーオフを戦い2位に。6月の「ロケット・クラシック」で三つどもえのプレーオフを制して悲願の初勝利を挙げた。
【解説】吉田 洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978年生まれ、北海道出身。世界のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。デビッド・レッドベターから世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。毎年数回、米国、欧州へ渡り、ゴルフに関する心技体の最新理論の情報収集と研究活動を行っている。欧米の一流インストラクター約100名に直接学び、世界中のスイング理論を研究している。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。
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