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- 渋野日向子のチップインバーディーから読み解く… 「感覚派」ならではの“動き”と陥りやすい“ワナ”とは?
PGAツアーの解説も務めるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎氏が、ツアーの第一線で活躍する選手のプレーを独自の視点で分析。今回は国内女子ツアー「富士通レディース」初日の6番ホールで決めた渋野日向子(しぶの・ひなこ)選手の“チップインバーディー”に注目しました。
「富士通レディース」で首位発進を決めていた渋野日向子
約7カ月ぶりの国内ツアー参戦となった「スタンレーレディスホンダ」は残念ながら予選落ちでしたが、翌週の「富士通レディース」初日に好スコアを出した渋野日向子選手。7バーディー、1ボギーの「66」で6アンダー。「自分でもビックリしています」と、国内ツアーで初めての首位発進を決めました。
この日奪った7つのバーディーから今回取り上げたいのは、6番ホール(パー4)です。
深めのラフから30ヤード弱の3打目。フェースをしっかり開いてアドレスすると、腰の高さまでバックスイングしてダウンスイングへ。ハンドファーストで構えた手首の角度をキープしたままインパクトを迎え、フォローを出さずにボールを高く上げました。
ラフからのアプローチは、芝の抵抗に負けないことが大切です。渋野選手はフェースを開くこと、鋭角にヘッドを入れるためにフォローを小さくすること、そしてハンドファーストをキープすることでうまくボールにコンタクトしていました。

また、ラフからのショットはスピンがかからず、ランが多くなるのも計算に入れる必要があります。ポーンと高く上がった3打目はピン手前にキャリーし、カップに向かって真っすぐ転がっていきました。渋野選手のイメージ通りの弾道、着弾点だったのではないでしょうか。
チップインバーディーを決めた後は“しぶこスマイル”でグリーンに上がり、ギャラリーの歓声に応えていました。
好不調の波が大きくなりやすい側面も
チップインバーディーを見て感じたのは、渋野選手はやはり手先の感覚を生かしてフィーリングを出す感覚派のプレーヤーということ。手の動きに体がうまく反応しているのは、彼女のパッティングも同様です。
最近は科学的な分析も取り入れているようですが、海外メジャー「AIG全英女子オープン」を制して国内ツアーでも勝利を重ねた時期は、ショットでもショートゲームでも感性をうまく生かすプレーヤーというイメージがありました。
ところで、ゴルファーには体を動かして手を連動させるタイプと、渋野選手のように手を動かすと体が連動してくるタイプがいます。どちらが良い悪いというよりも、自分のタイプを把握してスイングづくりをすることが大切です。
手先のフィーリングで振るタイプは、好不調の波が大きくなりやすい特徴があります。調子を崩す理由の一つはスイングのタイミングがズレること。特にダウンスイングで体を動かす順番がバラバラになると、効率的なスイングができなくなって飛距離も方向性も落ちてしまいます。
感覚派の人が調子を崩した時にオススメしたいのは「左足ジャンピング素振り」です。クラブヘッドが最下点を通る瞬間に、左足を地面から離して素振りしてみてください。左足を蹴る際は、フィニッシュで体の正面がターゲット方向を向くように体をクルっと回しながらジャンプするのがポイントです。
タイミングよく左足を浮かせるには、バックスイング中に地面を蹴る必要があります。このドリルをすると、スイングリズムが整って本来のポテンシャルを生かしやすくなるはず。感覚派の人はぜひ試してみてください。
渋野 日向子(しぶの・ひなこ)
1998年生まれ、岡山県出身。2019年の「AIG全英女子オープン」でメジャー初制覇。同年は国内ツアーでも4勝をマークし、賞金ランキング2位と躍進した。2020-21シーズンは「スタンレーレディスゴルフトーナメント」「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」で勝利。22年からは米ツアーを主戦場としている。サントリー所属。
【解説】吉田 洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978年生まれ、北海道出身。デビッド・レッドベターら世界中のコーチの教えを直接学んだゴルフスイングコンサルタント。現在は主にPGAツアーの解説者なども務め、ゴルフ最前線の情報収集を行っている。
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