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苦節5年でリブゴルフの悲願成就!? 世界ランキング入りが「スーパー・ハードに審議」されている理由 ポイントはどの程度に?
2021年に創設されたリブゴルフが5周年を迎える来年、悲願の世界ランキングポイント付与が実現するかもしれない。そんな憶測が世界のゴルフ界を駆け巡っている。
「OWGR会長に就任して以来、コンタクトを取っている」
世界ランキングをつかさどるOWGR(オフィシャル・ワールド・ゴルフランキング)の会長で、元PGAツアー選手のトレバー・イメルマン氏が「OWGRはリブゴルフと密なコミュニケーションを取り、審議・検討している」と米メディアに明かし、大きな話題になっている。
リブゴルフが世界ランキングのポイント付与を求めてOWGRに申請していることに関して、リブゴルフ側から何かが明かされることはあっても、OWGR側からのアクションが自ら明かされたことは、これまでは皆無に近かった。それゆえ、リブゴルフにとっては、何の手ごたえも得られず、見通しも立たず、ひたすら待つだけという状況だった。
そんな経緯があったからこそ、OWGRのチェアマンがリブゴルフと緊密に審議・検討していると口にしたことは、世界のゴルフ界を驚かせている。
2021年に創設されたリブゴルフは、22年6月にロンドン郊外で初戦を開催し、本格始動した。
そして、初代CEOだったグレッグ・ノーマン氏は、その年の7月にOWGRに対し、「リブゴルフを世界ランキングの対象ツアーとして承認してほしい。リブゴルフの大会にもポイントを付与してほしい」という申請書を提出した。

ところが、OWGRは申請を受理したものの、以後は「検討中」「審議中」と答えるばかりで、結論はなかなか出されなかった。
結論待ちの間、リブゴルフ選手たちの世界ランキングは下降の一途となり、ノーマン氏も選手たちも焦燥感を露わにしていた。
その挙句に、OWGRは23年10月にリブゴルフからの申請を正式に却下することを発表した。
当時、OWGRを率いていたピーター・ドーソン前会長は、「リブゴルフからの申請を却下したのは、ポリティカルな問題ではなく、テクニカルな問題だ」と語った。
そして、リブゴルフが外部からの選手登用の道を設けず閉ざされたツアーであるという閉鎖性や、3日間54ホール、ショットガンスタート、個人戦とチーム戦の同時進行といった競技方式が、他のツアーとの正当・正確な比較を困難にしているために承認できない旨を伝えた。
だが、長々と待たされた上で「却下」という結論を耳にしたリブゴルフ側は怒りを爆発させ、ノーマンCEOは24年3月にOWGRへの申請を自ら取り下げた。
以後、両者の関係は、実質的には途絶えた形になっていた。
しかし、今年4月にOWGRの会長がドーソン氏からイメルマン氏に変わった。リブゴルフのCEOも、ノーマン氏から引き継いで今年1月にスコット・オニール氏が就任、そしてオニール氏は7月にOWGRへ再申請を提出した。
その際、オニール氏は、かつてOWGRから指摘されたリブゴルフの「他のツアーとの比較が困難」「閉鎖性」を改善する必要性を認識し、その対策としてリブゴルフの創設以来の最大の特徴だった「3日間54ホール」の競技方式を26年シーズンからは「4日間72ホール」方式に変更することを今年11月に発表。この変更が、他のツアーとの整合性を取るための施策の一つであることは明らかに見てとれる。
さらには、アジアツアーとプロモーションイベント(予選会)からリブゴルフへ昇格できる枠を、従来の各々「1名」から各々「トップ2」へ倍増させることも決め、閉鎖性の解消に努める姿勢もアピールした。
そのころからOWGRはリブゴルフと緊密なコミュニケーションを取り始め、積極的に動き出したそうである。
米スポーツイラストレイテッドによると、イメルマン会長は先週の「PNC選手権」に出場した際、「私はOWGR会長に就任して以来、オニール氏とコンタクトを取っている。そして、OWGRの理事会は、リブゴルフの承認申請に対し、スーパー・ハードに審議・検討している」と明かしたという。
「まだ何も決定はしていない。しかし、チャンスはある」
オニールCEO体制に変わってからのリブゴルフは、「4日間72ホール」への競技方式変更以外にも、さまざまな取り組みを行ってきている。
米FOXスポーツと放映権契約を締結したことはその一つ。各チームのフランチャイズ化も、これまで以上に進んでおり、26年からはHSBCを香港大会のタイトルスポンサーに迎えることも決まっている。
そうしたリブゴルフの努力姿勢が、OWGRのイメルマン会長や理事会から評価され、ついに“何か”が動き出したということのようである。
英ゴルフマンスリーの試算によると、リブゴルフがOWGRから世界ランキング対象ツアーとして承認された場合、リブゴルフの大会に付与される世界ランキングのポイントは「DPワールドツアーのレギュラー大会やPGAツアーのポイント付与が低めの大会と同等程度になるのではないか」とのこと。
とはいえ、あくまでも今はイメルマン会長がリブゴルフを承認するか、しないかを「スーパー・ハードに審議・検討している」と明かした段階であり、必ずしも承認されるわけではない。審議・検討を尽くした結果、承認されない可能性も、ないわけではない。
今が依然として不確かな状況にあることに変わりはないのだが、それでもイメルマン会長は、こう語っていたという。
「まだ何も決定はしていない。しかし、チャンスはある。リブゴルフは進化を遂げている。4日間72ホールに変わり、大会フィールドはより良いものへと成長しつつある。それだけは確かだ」
OWGRの次回の正式ミーティングは、26年4月のマスターズまでは予定されていないのだが、イメルマン会長は臨時招集をかけることもできるため、来春までに何かが起こる可能性はある。
リブゴルフが進化と成長の先に、世界ランキングの対象ツアーとして認められる日は、果たして訪れるのか。
世界のゴルフ界の視線が集まっている。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
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