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- 有村智恵が語る熊本地震から10年と震災の記憶 “ゴルフを待つ声が原動力”
熊本地震から10年。有村智恵(ありむら・ちえ)が当時の記憶と復興への思いを語った。「試合はやらないの?」という被災地の声が今も原動力。地元大会でのプレーに特別な意味を込め、再び熊本の地に立つ。
震災から10年、今も胸にある「生の声」
◆国内女子プロゴルフ
KKT杯バンテリンレディス 4月17~19日 熊本空港カントリークラブ(熊本県) 6595ヤード・パー72
地元・熊本で開催される「KKT杯バンテリンレディス」の開幕を前に、有村智恵が現在の心境を語った。2016年4月14日に発生した熊本地震から10年という節目を迎え、有村は当時の記憶を振り返る。
「『もう10年経ったのか』と思ってしまう部分もあります。『もう』と思えるのは、充実した日々を過ごせているからこそ。みんなで前向きに復興に向けて、熊本県の方々が頑張ってこられたおかげでもあるなと思います。でも、やっぱりまだまだ、熊本城とか復興しきれていない部分もたくさんあります。自分の中では、前を向いている部分と忘れてはいけないという部分の両方があるので、今もどちらも持って過ごしていますね」
有村は続ける。

「震災の時、本当に驚いたというか、避難所にいる方たちに会いに行った時に、『試合はやらないの?』『試合は中止になるの?』という声をたくさんいただきました。『こんな状況でもゴルフが見たいと思ってくれるんだな』と。プロゴルファーとしては刺激になりましたし、『こんな風にみなさん楽しみにしてくださっていたんだ』という生の声を聞けるタイミングだったのですごくよかった。そういう人がこの地にはたくさんいるというのを感じながら、毎年ここに来ています」
復興が進む一方で、まだ震災の爪痕が残る場所もある――。複雑ながらも実直な胸の内を語った。
不動裕理、笠りつ子の同郷ペアリング
今大会の初日予選ラウンドでは、不動裕理、同学年の笠りつ子との“同郷”ペアリングとなった。特に不動については「ジュニア時代から何度も不動さんの伝説をいろんなところで耳にしてきた」と振り返り、「練習場で一度も椅子に座らずに何時間も打っていた」「自転車で練習場に通い、朝から晩まで打っていた」といった逸話を聞かされて育ったという。
「不動さんがいるから、何勝しても一人前になった気がしないんですよ。上に上がいすぎて、まだまだだと思い続けられたし、すごく恵まれていた」
身近に偉大なロールモデルがいた環境の有り難さを噛み締めていた。
「熊本のみなさんの前で思い切りやる」

今季は「Vポイント×SMBCレディス」と「ヤマハレディース」の2試合に出場したが、いずれも予選落ち。コンディションについて問われると、「調子は悪くないけれど、体の状態次第。ヤマハでは練習日に子どももいなかったので、とことん練習をやって、試合当日の朝にちょっと寝違えたり(笑)。本当に運動会でケガをするお父さんたちの気持ちが分かります」と苦笑い。それでも地に足をつけて調整を続けている。
「熊本のみなさんの前で良いプレーをして、楽しんでもらえるように思い切ってやれたらなと思います」
震災直後に聞いた「ゴルフを待つ声」を原動力に、有村は今年も地元のティーグラウンドに立つ。(熊本県菊陽町/キム・ミョンウ)
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