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- 「姉のコピーはしたくなかった」 吉田鈴が貫いた独自路線 比較され続けた日々の先にある初優勝
国内女子ツアー「ヨネックスレディス」で初優勝を飾った吉田鈴(よしだ・りん)。姉は米ツアーを主戦場とする吉田優利だが、「姉のコピーはしたくなかった」と語る。その言葉の裏には、比較され続けたゴルフ人生があった。
「同じことをしていたら背中しか追えないと思っていた」
◆国内女子プロゴルフ
ヨネックスレディスゴルフトーナメント 6月5~7日 ヨネックスCC(新潟県) 6483ヤード・パー72
国内女子ツアー「ヨネックスレディス」でツアー初優勝を飾った吉田鈴。その肩書には、必ずと言っていいほど「吉田優利の妹」という言葉が添えられる。
姉の優利は日本ツアー通算4勝を挙げ、現在は米女子ツアーを主戦場として活躍するトッププレーヤー。妹の鈴も幼少期から将来を期待されてきたが、その道のりは決して順風満帆ではなかった。
優勝会見で吉田は、これまで抱いてきた率直な思いを明かした。

「お父さんもゴルフをしていて、姉もナショナルチームに入って、日本ジュニアを取って、女子アマも取って、プロテストも一発合格。本当にエリートコースを通ってきた」
その一方で、自身は周囲からたびたび姉と比較されてきたという。
「『お姉ちゃんはこう打っているよ』みたいなことを父に限らず周りから言われることがあった。それ自体が私の中であまり良い感情ではなかった」
だからこそ、意識したのは“姉と違う道”だった。
「自分の中で姉のコピーはしたくないと思っていて、自分のブランドを確立することが大事だと思っていました」
クラブも学校も別 自分だけの答えを探し続けた
姉妹で同じスポーツに取り組む場合、同じ指導法や同じ道筋をたどるケースは少なくない。
しかし吉田は、人から教わったことをそのまま受け入れるタイプではなかった。
「人に言われたことを吸収するんじゃなくて、自分でもう一回考え直したり調べたりして答えを出すのが好きだった」
姉がやっていることが本当に自分にも合うのか。周囲のアドバイスは正しいのか。常に自分で考え、自分なりの答えを探し続けてきた。
その姿勢はクラブ選びにも表れている。
姉の優利がブリヂストンを使用する一方、鈴はキャロウェイと契約。会見では「そういうところから始まっていて、姉とは違いを出したいと思っています」と笑った。
学校選びや練習環境も同様だったという。
「なんで同じ体の作りじゃないのに同じスイングをしなきゃいけないんだろう。同じことをしていたら背中しか追えないと思っていたので、違うことはしていました」
4度目のプロテスト合格からつかんだ初優勝
姉が一発合格したプロテストも、鈴は4度目の挑戦で突破した。
比較されることに悩んだ時期もあったが、今では「それは他人からの評価なので、自分には関係ないこと」と考えられるようになったという。
そしてプロ2年目の今季、念願だったツアー初優勝を達成した。
会見では「思ったより早かった」と率直な心境も明かした。さらに、「今年中に勝てたらいいと思っていた」と語り、今大会をチャンスと捉えていたことも認めた。
姉妹優勝という快挙は確かに大きな話題だ。しかし、この日の勝利は単なる“吉田優利の妹”としてではない。
周囲の比較に流されず、自ら考え、自ら選択し、自らのスタイルを築いてきた吉田鈴。その歩みが、ようやくツアー初優勝という形で実を結んだ。
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