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- 山下美夢有が米ツアー40試合でトップ10通算20回達成! 岡本綾子の日本人最速記録を更新
「ISPS HANDA女子スコティッシュオープン」で5位タイに入った山下美夢有が、米女子ツアー通算20回目のトップ10入りを達成した。わずか40試合での到達は岡本綾子を上回る日本人最速記録。世界のトップ選手と比較しても際立つ山下の安定感に迫った。
山下のトップ10率は驚異の50%
「ISPS HANDA女子スコティッシュオープン」で5位タイに入った山下美夢有が米女子ツアーメンバーになってからの通算トップ10回数を20とした。ツアーメンバー2年目で所要試合数はわずか40。岡本綾子の47試合を大幅に更新する日本人選手最速記録を樹立した。
リンクスに吹き付ける強い風に悩まされ、4日間の平均ストロークが75.111という難しさになった「ISPS HANDA女子スコティッシュオープン」。11打差の11位タイで決勝ラウンドに進んだ山下は難条件の中でも70、71とスコアをまとめてじわりと順位を上げ、6打差ながら5位タイでフィニッシュした。
山下にとってこれが米女子ツアーメンバーになって以降、節目となる20回目のトップ10入りとなった(ツアーメンバーになる前を含めると通算22回)。ツアーメンバーデビュー戦となった昨年の「ファウンダーズカップ」から数えて40試合目での到達である。トップ10率はちょうど50%だ。

米女子ツアーメンバーとして通算20回のトップ10を記録した日本人選手は、樋口久子、岡本綾子、小林浩美、宮里藍、宮里美香、畑岡奈紗、古江彩佳に続く8人目である。山下以前の7人で最も早く20回に到達していたのは岡本の47試合だったから、山下の40試合は岡本をはるかに凌駕する日本人選手最速記録となったわけだ。
では、現在の世界ランキング上位3選手と比較するとどうか。ツアーメンバーとして20回目に到達したのは世界ランキング1位のネリー・コルダ(米国)が57試合目、同2位のジーノ・ティティクル(タイ)は31試合目、同3位のユ・ヘラン(韓国)は58試合目だ。ティティクルには及ばないが、絶対的女王のコルダらを抑えているわけだから、世界的にみてもトップクラスの速いペースだと言えるだろう。
到達時の内容はコルダ超え
トップ10の内容を分析すると、山下のすごさがより伝わってくる。山下は20回中、優勝が3回、トップ5は15回を数える。トップ10のうち5位以内が実に75%を占めているということになる。
岡本は20回時点で2勝しておりトップ5は10回。優勝数、トップ5数ともに山下が岡本の1.5倍もの数字を叩き出していることになる。
ここでも世界ランキング上位3選手と比較してみたい。トップ10通算20回時点での優勝数とトップ5数はコルダが2勝、9回、ティティクルが2勝、8回、ユが2勝、12回である。山下が全員を凌駕している。恐るべき安定感である。
この安定感の源になっているのが卓越したショートゲームだ。パーオンできなかったホールでパーセーブ(バーディーを含む)する確率を示すスクランブリング(日本ではリカバリー率)というデータで山下は69.31%をマークして部門1位に立っている。1ラウンドあたりのバーディー数(それよりいいスコアも含む)は3.79で部門22位と高くはないが、ピンチを高い確率でしのぐ技術が安定して上位に入る結果につながっている。
ツアールーキーだった昨年、「ISPS HANDA女子スコティッシュオープン」終了時の山下の成績は0勝でトップ10が6回、CMEポイントランキングは20位、プレーヤー・オブ・ザ・イヤーポイントは22位だった。ここから「AIG全英女子オープン」を含む2勝を挙げる大活躍で最終戦までプレーヤー・オブ・ザ・イヤーの可能性を残し、CMEポイントランキングは2位に食い込んでいる。
今年の成績はここまで1勝、トップ10が8回、CMEポイントランキング4位、プレーヤー・オブ・ザ・イヤーポイント3位と昨年同時期を大きく上回っている。絶好調というわけではないだろうが、地力は着実にアップしているはず。連覇がかかる今週の「AIG全英女子オープン」をはじめ、後半戦のさらなる飛躍が期待できそうだ。
文・宮井善一(みやい・ぜんいち)
1965年和歌山県生まれ。スポーツニッポン新聞社ゴルフ担当記者を経て2004年にフリーのゴルフライターに。ゴルフ雑誌などへの執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動し、現在は日本ゴルフ協会のゴルフ学芸員として日本ゴルフ殿堂、JGAゴルフミュージアムなどに携わっている。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
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