木下稜介が涙の初優勝 「日々努力」でつかんだ栄冠

国内メジャー・日本ゴルフツアー選手権の最終日は、4打差単独首位でスタートした木下稜介が、2位の古川雄大に5打差をつけて圧勝した。

◆国内男子プロゴルフ<日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ 6月3日~6日 茨城・宍戸ヒルズカントリークラブ西コース 7387ヤード・パー71>

ツアー8年目の木下稜介が国内メジャーで悲願の初優勝

 木下稜介がついに栄冠を手にした。

 4度目の最終日、最終組。何度も手が届きそうになりながら、ポロリとこぼれ続けた優勝にようやく手が届いた。

写真:JGTO images

 2年ぶりに観客を入れて行われたツアーのフラッグシップトーナメントという最高の舞台。1番のティーショットを右の林に打ち込んだ時には悪夢が頭をよぎった。だが、今回は勝利の女神は味方だった。林の中からの2打目は前方が空いていたため、3オン1パットのパーで切り抜けると、後は4バーディー、1ボギー。通算14アンダーまでスコアを伸ばし、他を寄せ付けず勝利を手にした。

 7月には30歳になるツアー8年目。高校1年でツアー優勝した石川遼、今年、マスターズで勝った松山英樹と同学年で、常に比較されてきた。だが、「同級生でよかったと思う」と、その刺激と重圧を糧にした。「日々努力」と自分に言い聞かせて、クラブを握り続けてきた。だからこそ、18番の第2打がグリーンを捉え、勝利が確実になった時からすでに泣いていた。

 高校時代から誰よりも練習しようという気持ちは、プロになってより強くなった。アジアンツアーに挑んだこともある。コロナ禍で仕事場である試合がどんどん失われていた昨年も、モチベーションをしっかりと保って自分を磨くことに専念した。トレーニングと、飛んで曲がらないスイング作り。去年の終盤にようやく行われ始めた試合での優勝争いで、効果は表れた。

 11月の三井住友VISA太平洋マスターズ。今大会と同じように首位で最終日を迎えたが、激戦の末、最終ホールで香妻陣一朗に逆転負けした。悔しさにロッカールームで号泣したが、それでも自己ベストの2位。階段を一歩上がった。その後も、優勝争いに何度も顔を出した。勝てない苦しさを味わい続けたが、経験も積んできた。

「もっと優勝を重ねて賞金王にもなりたい」

 昨年、出場権を手にしながらコロナ禍で大会そのものが中止になってしまった全英オープン(7月15日~18日、ロイヤルセントジョージズ)が、当面の大きな目標となる。現地で迎える30歳の誕生日は、世界最古のトーナメント2日目となる。初優勝という大きな壁を乗り越えた今、夢はどんどん大きく広がる。

「海外にも挑戦したいし、マスターズにも出たい。もっと優勝を重ねて賞金王にもなりたい」。

 コツコツと積み重ねてきた努力が大きな力となって、世界に解き放たれる日は近い。

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