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- 13歳下の稲見萌寧に「しっかり食らいついていきたい」という35歳・上田桃子の貪欲さ
伊藤園レディス最終日、1打差の単独2位でスタートした上田桃子はスコアを落とし、4位に終わった。しかし、終戦後のコメントは悔しさをにじませつつも、台頭著しい若手にも決して負けない貪欲さを感じさせるものだった。
「ベテランとか若手とかは試合に入ったら関係ない」
どこまでも貪欲。上田桃子は、敗戦の弁もポジティブで前向きだった。
伊藤園レディス最終日。稲見萌寧に1打差2位でスタートしながら2つスコアを落として稲見の圧勝を許した。4位に終わった上田の口をついたのは、勝負の流れに乗れなかったことや、自分に足りないものなど、今後につながるものばかり。年を重ねるごとにアスリートらしさが強まっているという印象すら抱かせる。
この日は、バーディー先行だった稲見に対し、8番、9番で連続ボギー。一気に差を5打に広げられる苦しい展開だった。それでも諦めずバックナインを戦い続けたが、ショットが冴えわたる稲見を捕まえることはできなかった。
2007年、21歳の若さで賞金女王になった経験を持つが、米ツアーでのプレーを経て日本に戻り、現在35歳。10歳以上年下の選手たちが中心で活躍している現在のツアーでは“ベテラン”と呼ばれてしまう年齢になったが、まったく意に介していない。そのことは、賞金女王に向けて突っ走る稲見と一緒のプレーに「しっかり食らいついていきたいな」という気持ちで臨んだことでもよく分かる。
上田はこうも口にしている。
「ベテランとか若手とかは、試合に入ってみたらあんまり関係なくて、自分自身が一番体感しているので、何とか経験とかマネジメントとかだけじゃなく、自分の引き出しの部分でうまい選手に勝っていきたいな、っていう気持ちで臨んで、いろいろなイメージをできる限り準備していたんですけど、まだ足りないのかなと思います」
「もっともっと隙のない選手になる」
21年はパナソニックオープンレディースで通算15勝目を挙げ、日本女子オープンでも2位タイになるなど、優勝が狙える位置に何度も顔を出し、賞金ランキング9位にいる。
ゴルフに必要なのは、飛距離やショットやパットの技術だけではない。自然やコースコンディションなどを見極める力、ここぞという場面での精神力、自分自身と戦う力など、さまざまなものが求められる。
「もっともっと隙のない選手になるためにも、ミスの振れ幅を少なくする練習が必要だと思います」と、あくまでも冷静に自分を見つめている。もっともっと。その気持ちを軸に、上田はまだまだ戦い続けるに違いない。
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