稲見が優勝、古江が単独6位以下なら最終戦前に決着!
タイトル争いに決着がつくのか、それとも最終戦までもつれ込むのか。

18日に初日を迎える女子ツアー、大王製紙エリエールレディスオープンは2020‐21シーズンのフルフィールドでの最終戦となる。次週のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップは、今季の優勝者など限られた者しか出場を許されていないため、それ以外の選手にとってはこれが最後の戦いとなる。
泣いても笑ってもこれで終わりのシード権争いの土壇場でもあるが、激戦が繰り広げられてきた賞金女王争いも最終章に入る。
戴冠の可能性がある選手は2人に絞られた。稲見萌寧と古江彩佳。2億5256万6049円を稼いで首位の稲見を、古江が約1700万円差で追っている。
腰痛という爆弾を抱える稲見は、大会前日のプロアマを欠場。練習日に寒さで固まってしまい、痛みと違和感を覚えたことから「今日やったらやばいかなと思って」と、大事を取った。
タイトル争いについては「あまりに気にしていないです。賞金ランクは抜かれちゃったらしょうがないですし、そのままキープできたらいいことですけど、それよりも目の前の試合を頑張ることが大事なんで、そっちを目標にしています」と淡々と語った。
追いかける古江も「賞金女王争いは意識していない」というスタンスを今週も貫いている。こだわるのは試合での勝ち負けだ。
「負けたくないというのはあるので、賞金の差ではなく勝ち負けで頑張っていきたいと思います」と強気なところを見せた。
ディフェンディング・チャンピオンとして臨むだけに、舞台のエリエール松山GCは得意なコース。「グリーンの勝負になるのかなと思います」と、速いグリーンでの戦いに自信を見せた。
昨年の優勝会見で、大事にしている言葉は「あきらめないこと」と口にしていたが、それは今も変わっていないと認めた古江。プロアマを欠場したほどの腰痛を抱える稲見を「同じ選手としては本当に体が大事なのですごく心配にはなりますね」と気遣う気持ちも見せている。
今大会の優勝賞金は1800万円で、次週は3000万円。稲見が今大会で優勝して、古江の獲得賞金が単独6位の400万円以下なら、稲見のタイトル獲得は最終戦を待たずに決定する。
逆に古江が優勝して稲見が欠場、あるいは予選落ちで賞金ゼロなら、順位は逆転して最終戦を迎えることになる。
また一昨年の優勝者、渋野日向子は今大会が今季の最終戦となる。
米ツアーQシリーズに余裕をもって臨むため、次週の欠場を決めているからだ。大会3日前の15日23歳の誕生日を迎えたばかりの自分への祝福と、米国行きの手土産として、シーズン3勝目を狙っている。