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- 32歳になったキンクミ、ステップで首位発進「30歳で絶対やめる」が「できるまでやりたい」に変わった理由
ステップ・アップ・ツアー今季第2戦、Hanasaka Ladies Yanmar Golf Tournament第1ラウンド、金田久美子が7バーディー・2ボギーの5アンダーでプレーし、単独首位に立った。
元“天才少女”、元“ギャルファー”の金田が今は歯を食いしばる
「納得のいくゴルフ」を求め続ける金田久美子が、ステップ・アップ・ツアー優勝に向けて好発進した。
同ツアー今季第2戦、Hanasaka Ladies Yanmar Golf Tournamentは7日、琵琶湖CC(滋賀県)で第1ラウンドを行った。硬くて速いグリーンに、午後には風が強くなる難コンディション。多くの選手が手こずる中、金田は7バーディー・2ボギーの5アンダーでプレーし、2位の脇元華、西山ゆかりに2打差をつけて単独首位に立った。
「前半はドライバー(ショット)が全然振れないし、あっちこっちに行っちゃった」という状態を、セカンドショットでカバー。3番、5番で2.5メートル、7番で3メートル、9番8メートルとバーディーを重ねた。
後半に入って2つのボギーを叩いたが「12番あたりから」ドライバーが復調。バーディーも3つ奪って堂々のゴルフで試合を引っ張っている。
2020-21年は、レギュラーツアー34試合、ステップ・アップ・ツアー5試合に出場しているが、そのうち半年くらいは腰痛に苦しみながらのプレーを強いられた。
「毎日(痛み止めの)ロキソニンを飲んでいた。フルショットができない」という状態で戦い続ける壮絶な状況で、賞金ランキング72位。シード獲得こそできなかったが奮闘した。
オフシーズンにはこれまでの飛距離アップではなく、1年間きちんと戦い続ける体づくりのため体幹トレーニングに専念。これが奏功した。初めて、効果が目に見えて感じられると言うのだ。課題だった飛距離もアップ。出場したレギュラーツアー3試合のうち2試合で12位タイ、13位タイとまずまずの結果を残している。
「明日からはリセットして新たな気持ちで行きたい」と残り2日間への気持ちを口にしたが、その先にあるのは「納得できるゴルフ」に他ならない。
ジュニア時代には天才少女と呼ばれ、プロ入り後も優勝こそ1回(2011年フジサンケイレディス)だけだが、折に触れ実力を発揮してきた。その一方で「25歳になったらやめる」「30歳になったらやめる」と、ツアーを離れることを常に口にしていた。だが、言葉とは裏腹に、32歳になった今でも歯を食いしばるように試合に出続けている。この先についてはどう考えているのだろうか。
「27、8歳の時には、絶対30になったらやめるって言ってたんですけど、32にもなったら先を決める感じでもなくなりました。できるところまで、体がスイングできるうちはゴルフをやりたいんです。去年、おととし(の状態)で終わってしまうのはイヤ。自分が納得できるまでやりたいんです」と、少し照れながらゴルフへの熱い思いを口にした。
「子供は絶対に欲しいので早く納得いく結果を出したい」。この先の人生をかけて、金田はステップ・アップ・ツアー、そしてレギュラーツアーでの11年ぶりの優勝を目指すことになる。
金田久美子(かねだ・くみこ)
1989年8月14日生まれ、愛知県出身。8歳で世界ジュニア選手権を制するなど、天才少女として全国にその名をとどろかせていた。2011年「フジサンケイレディス」で悲願のツアー初優勝を挙げた。スタンレー電気所属。
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