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- 西村優菜“父の言葉”に発奮し今季初優勝 「結果が出ているのも両親のおかげ」
ニチレイレディス最終日に、首位タイから出た西村優菜が6バーディー、ノーボギーの66で回り、大会新の通算17アンダーで今季初優勝。昨年9月以来のツアー通算5勝目を手にした。
集中力を切らさず3日間ノーボギー
ニチレイレディス最終日。首位タイから出た西村優菜は、前半2バーディーを奪って後半へ。それでも優勝争いをする森田遥に追いつかれ、一時は2打差の2位まで後退したが、後半に4つのバーディーを奪って競り勝った。
見せ場は森田に2打リードを許して迎えた後半。10番パー5でバーディーを奪い1打差に迫ると、14番パー4で3メートルのパーパットをねじ込み、15番では7メートルのバーディーパットを決め、ここをボギーとした森田を抜き去った。最後まで集中力を切らさず、17、18番と連続バーディーを奪って勝負あり。
3日間ノーボギーのラウンドで、通算17アンダーでの優勝はトーナメントレコード。昨年9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン以来、ツアー通算5勝目を手にした。
今回の優勝にはうれしい出来事があった。母・枝里子さんに、初めて勝つ姿を直接見せられたことだ。
「母の前で勝つのは初めてだったので、目の前で勝ちたいというのもありました」
西村がメジャー初優勝した、昨年のワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップは“母の日”で、その恩返しはできていたが、気がかりだったのは父のこと。父・武彦さんからは「父の日は何もないんか!」と冗談ながらに言われていた。
「去年のこの試合も日曜日が父の日で、予選を通過しましたが、全然ダメだったので。今日はいい報告ができて良かった。家でハラハラドキドキしながら見ていたと思います。厳しい父でしたが、こうやって結果が出ているのも両親のおかげです」
優勝した姿を両親に見せられて感無量の西村。しかし、なかなか勝てない焦りもあったと、正直に吐露した。
「優勝まで長く感じましたし、勝てない焦りももちろんありました。それでゴルフが悪くなったわけではありませんが、自分が早く優勝したいという気持ちを抑えるのが大変でした。自分が優勝争いしているのに勝てないというのがいくつかあって、また勝てなかったらどうしようと焦っていたのが、一番大きいかもしれません」
調子は悪くないが勝てない。そんな少しのズレをうまく消化していく力が西村にはある。
「パターも、自分が思ったスパットをしっかり決めて打てていたし、淡々とプレーして、笑顔でシンプルにゴルフを楽しんでやりました」
最後まで自分のゴルフを貫いた結果が、今大会の優勝につながった。そして「全英(女子オープン)に行きたいという気持ちで挑んだ」という今大会だが、これでAIG全英女子オープンの切符もほぼ手中に。新たな目標に向けて、さらなる成長を誓った。
西村 優菜(にしむら・ゆな)
2000年8月4日生まれ、大阪府出身。古江彩佳、安田祐香らと同学年の“プラチナ世代”の1人として、2019年にプロテスト合格。ツアー参戦初年度の20年11月には樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメントで早くもツアー初優勝。翌年は3勝し、20-21統一シーズンでルーキーながら4勝を挙げて賞金ランキング5位に入った。スターツ所属。
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