西村優菜はなぜパー3を“カモ”にできるのか? ショットの正確性だけでないもう一つの理由 | e!Golf(イーゴルフ)|総合ゴルフ情報サイト

西村優菜はなぜパー3を“カモ”にできるのか? ショットの正確性だけでないもう一つの理由

多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、ニッポンハムレディスクラシックで優勝した西村優菜です。

個性ある4つのパー3を攻略した西村

 7月7日から10日まで、国内女子ツアーのニッポンハムレディスクラシックが開催されました。大会の舞台になった北海道の桂ゴルフ倶楽部は、世界的なコースデザイナー、ロバート・トレント・ジョーンズJr.が設計したコースです。

ショットの正確性だけでなくマネジメントにも長けている西村優菜 写真:Getty Images

 どのホールも美しく、戦略性に富んだレイアウトですが、特に素晴らしいのはパー3の4ホールすべてが異なる顔を持っている点です。例えばグリーン形状は、5番がヨコ長、8番が右奥に長い逆レダン型、11番がタテ長、16番が左奥に長いレダン型と、それぞれに個性があります。

 そんな桂GCのパー3を見事に攻略したのが、通算18アンダーで今季2勝目、通算6勝目を飾った西村優菜選手です。JLPGAのデータを見てみると、今季全試合のパー3平均スコアは2.8773。ニッポンハムレディスクラシック終了時点でランキングトップの成績です。彼女がパー3に強いのは、ショットの正確性はもちろんですが、他にも理由があります。

 今大会の最終日を振り返ってみましょう。ヨコ長グリーンの5番のピン位置は、手前から10ヤード、左から5ヤード。西村選手は左サイドのピンに対し、グリーンセンターにオンさせてパーをとります。また、右奥に長いグリーンの8番は、手前から9ヤード、右から4ヤードと右手前のピン。ここでは、ピンの根本付近にキャリーさせてグリーン奥に乗せ、パーを獲りました。

 後半に入り、タテ長グリーンの11番は、手前から26ヤード、右から4ヤードとセンターからやや奥目のピン位置。西村選手はティーショットをグリーン手前に乗せて、ここもパーとします。そして、左奥に長いグリーンの16番。手前から21ヤード、左から7ヤードと左奥のピンに対し、ティーショットは右サイドのピンハイにキャリー。わずかにグリーンをこぼれましたが、このホールでもパーを奪い、最終日の全パー3ホールをパーとしています。

パー以上で上がれる場所にティーショットを打つ

 彼女のパー3攻略から学べるのは、ピンポジションごとに、狙い所を変える点。無理をする必要がないシチュエーションでは、確実にパー以上で上がれる場所にティーショットを打っているのです。ピンが手前ならセンターから奥、ピンが奥なら手前からセンター。

 また、ピンが左ならセンターから右、ピンが右ならセンターから左に乗せるのがセオリーです。グリーン周りの状況などによって狙いが変わることはありますが、基本的にはこの考え方でパー3を攻略するのがオススメです。

「パー3はバーディーが狙えるホール。ピンをデッドに狙うぞ!」と意気込むと、わずかなミスで大きくスコアを落とすかもしれません。パー3で大叩きする傾向がある人は、西村選手のパー3ホールのマネジメントを参考にしてみてください。

西村 優菜(にしむら・ゆな)

2000年生まれ、大阪府出身。2019年のプロテストに合格し、翌年の樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメントでプロ初勝利。2021年はワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップでメジャー優勝を飾るなど、年間3勝をマーク。2020-21シーズンは賞金ランキング5位と躍進。今季は2勝を挙げ、通算勝利数を6とした。スターツ所属。

【解説】石井 忍(いしい・しのぶ)

1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。

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