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- 稲見萌寧が逆転で自身初の大会連覇「解決したことが噛み合ってきた」
国内女子ツアーのニトリレディス最終日に首位と2打差の2位から出た稲見萌寧が3バーディー、1ボギーの70で回り、通算9アンダーで逆転優勝し、大会連覇を成し遂げた。
「明るい未来が開けた感じに」
◆国内女子プロゴルフ<ニトリレディス 8月25 ~28 日 小樽カントリー倶楽部(北海道) 6655ヤード・パー72>
昨年の賞金女王、稲見萌寧の安定した強さが戻ってきた。
ニトリレディスの最終日に首位と2打差の2位から出た稲見は、3番パー4をボギーにしたが、6番と9番のパー5でバーディー。後半の13番パー5で5メートルのバーディーパットを決めた。
同組の山下美夢有とトップに並ぶも、山下が16番でボギーを叩いて、稲見が単独首位に立った。その後も危なげなくパープレーで切り抜け、18番のウィニングパットを沈めると両手を挙げてギャラリーに笑顔を見せた。通算9アンダーで大会連覇を達成し今季2勝目。ツアー通算12勝目を手にした。
「難コースでディフェンディングチャンピオン、100回目の試合と色々と記念が重なった試合で勝ててうれしい。ショットやパットがそこそこ良くないとこの大会で上位に行くことは厳しいので、それが達成できて少し自信になりました」
稲見は難しいコースで勝ち切れたことで、大きな自信を得たようだった。シーズン開幕当初は腰痛の影響でコンディション調子がうまくいかず、昨季のようなゴルフができないことに苛立ちを募らせていた。それでも粘り強く自分と向き合い、調子を上げ、今季トップ10入りは15回でツアー1位と昨年の強さが戻ってきた印象がある。
「今年はそれどころじゃなくなってしまったというのが正直なところです。去年は(五輪の)代表争いはもちろん、あれを勝ちたいあれをやりたいという意識もあったんですけれど、今年はショットもパッティングもうまくいかない。自分のゴルフを考えることが大きかったです。本当にそれが少しずつ解決してきて、これなら自分でも戦える……というのが出てきました。明るい未来が開けた感じになるので、それが表情にも出ているのかもしれません」
ようやくゴルフが噛み合ってきた感触が稲見にはある。4年前からタッグを組んできた奥嶋誠昭コーチとの関係を解消し、畑岡奈紗のコーチを務める黒宮幹人氏から教わっていることも明かしていた。
黒宮氏は日大ゴルフ部出身の31歳で、松山英樹や石川遼と同い年。2012年の日本学生ゴルフ選手権では優勝した松山に次いで、2位に入ったこともある。稲見とは正式なコーチ契約は結んでいないというが、力強いサポートになりそうだ。
体力的に厳しい夏場を乗り切り、いよいよ9月に突入する。今の稲見にはさらに勝ち星をあげる勢いも感じられる。現在メルセデス・ランキング3位。同1位の山下とは約110ポイント差もあるが、逆転女王に向けた準備は整いつつある。
稲見萌寧(いなみ・もね)
1999年7月29日生まれ、東京都出身。2020-21シーズンは9勝を挙げ、見事賞金ランキング1位に輝く。さらに、東京五輪では銀メダルを獲得した。正確無比なショットを武器に、昨シーズン2位だったメルセデスランキングのトップを狙う。Rakuten所属。
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