ウエートもライ角もロフト角も“左に行かない”設定
9月のパナソニックオープンでの優勝から約1カ月、蝉川泰果が日本オープンで95年ぶりとなるアマチュア優勝を達成しました。

日本オープンでの蝉川のプレーは別次元でした。多くの選手が深いラフと狭いフェアウェイに苦しむ中、蝉川は320ヤードを超える飛んで曲がらないドライバーショットを武器にバーディーを量産。
初日に6アンダー、3日目には7アンダーのビッグスコアを叩き出して完全優勝を達成。優勝に大きく貢献したのは、この試合から投入したピンの新作ドライバー「G430 LST」でしたが、テストをしたのは直前だったそうです。
「今週初めて日本オープンの会場でテストして、コースで打ったのは試合の2日前。曲がり幅がすごく少なくなっていて、打感がすごく良かった。前のドライバー(G425 LST)は弾きすぎてちょっと滑る感覚がときどきあったのですが、『G430 LST』はしっかりキャッチしてくれるのがすごく良かったので即チェンジしました」
そして、試合前には調整機能を使って球筋を合わせたそうです。
「僕のコンセプトとしては左に行かないドライバーをつくって、それを自分で左に振って真っすぐに飛ばす感じです。だから今週はドライバーをフェードポジションにしたり、振り切っても左に行かないように結構、微調整しています。ドライバーの精度が上がったのは、クラブに秘密があるかなと思います」
蝉川の「G430 LST」はウエートをフェードポジションにしているだけでなく、ライ角もフラットにして、ロフト角も1度立てて8度にするなど、すべてにおいて“左に行かない調整”をしています。その調整がハマったことで、試合では振りちぎるようにドライバーをマン振りしても曲がらなかったのでしょう。
2022 日本オープンゴルフ選手権 蝉川泰果のセッティング
1W:ピン G430 LST(ロフト角/8度 ウエートポジション/FADE)
3W:テーラーメイド ステルス(ロフト角/15度)
3I:ピン i525
4I-PW:ピン ブループリント
ウェッジ:ピン グライド4.0(50度、56度、60度)
パター:ピン PLDカスタムパター アンサー