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初年度出費は1110億円!? リブゴルフ最大の謎「どうやって投資を回収するか」に副社長が仰天回答
初年度の日程をすべて終了したリブゴルフ。米誌の報道によると、賞金、契約金、その他の経費を合わせると、リブゴルフが2022年に出費した金額は約1110億円。2年目はこれ以上の支出が予想される。当然、これだけの投資をどうやって回収するつもりなのか、という疑問が生じるが……。
放映権を“売る”のではなく枠を“買う”しかない状況
収益は完全に度外視しているし、そうしても構わないのだと断言しているフィー氏は、それならば何を求めてリブゴルフのビジネスに携わっているのだろうか。
今年8試合をすべて開催できたことは、ある意味リブゴルフのサクセスストーリーと言えなくはない。だが、リブゴルフが直面している問題や課題は山積状態だ。
最大の課題は、世界ランキングのポイントを獲得できるかどうかという点だ。
リブゴルフは、世界ランキングの対象ツアーとして認めてほしいとOWGRに申請しているものの、決定権を有するOWGRの理事会にPGAツアーやDPワールドツアーの会長らが座していることを考えれば、リブゴルフの申請が承認される見通しは決して明るくはない。
サウジアラビアにまつわるイメージがリブゴルフのイメージとして広がり、そのイメージを払拭したり変えたりすることは、それこそ一朝一夕にはいかないだろう。
PGAツアー、DPワールドツアーといった既存のツアーとの対立や確執は、いつまで、どこまで続くのか。
いずれも深刻な問題、課題ばかりだが、それらを転換させるトリガーになりそうだと見られているのが、テレビ放映権契約だ。
今年、リブゴルフは米国内の主要なテレビ局と放映権契約を結ぶべく交渉を重ねたが、どれも契約には至らなかった。
それもそのはず、CBS局もNBC局もESPN局も、PGAツアーと放映権契約を交わしているため、その傍らでリブゴルフと契約できるはずはない。
そこでリブゴルフは、現在はPGAツアーと契約関係にないFOXスポーツにアプローチをかけたところ、局側が放映権料を支払って中継することは遠慮されてしまったが、リブゴルフがFOXにお金を払ってエアタイムを買い取るならOKという言質が得られたと報じられた。
その契約は「リブゴルフがクルーも自前で準備し、編集も自前で行ない、完パケで渡すならエアタイム内で流してもいいという内容だ」と聞いている。
しかし、ゴルフ中継に詳しい関係者からは「ショットガン形式でスタートし、個人戦とチーム戦が同時進行するリブゴルフの中継には誰もが不慣れだし、莫大なお金と人手がかかり、それらをリブゴルフがすべて自前で行なうなど、ありえない」と、否定的な声が上がっている。
既存ツアーに比べリブゴルフが若年層に好まれているのは確か
だが、フィー副社長らの見方や考え方は、従来のゴルフ中継関係者とはまったく異なっている様子なのだ。
フィー氏らは、これまでのゴルフ中継をモデルにするからリブゴルフの中継は難しいという話になるのだと割り切り、「リブゴルフならではのストーリーを、リブゴルフならではの方法で発信すればいい」と言う。
それが、どんな方法を指しているのかは、今は知るよしもないが、「ゴルフ中継はかくあるべし」という既成概念を捨て去ってしまえば、新たな中継方法が「これからのゴルフ中継」に置き換えられていく可能性はある。
今年のリブゴルフの試合をYouTubeで視聴した人々の平均人数は1日あたり110万人。そのうちの53%が45歳以下の若い世代だった。
フェイスブック、ツイッター、インスタグラムといったSNSにおけるリブゴルフのフォロワー数は、今年6月の創設当初は14万人だったが、8試合終了後の11月は74万人まで急拡大している。
一方、PGAツアーのフォロワー数は6月時点が910万人、11月時点では940万人。
総数ではPGAツアーのほうが圧倒的に多いものの、フォロワー数が急伸しているのは明らかにリブゴルフであることがわかる。
リブゴルフには若い世代に好まれる傾向が見えることは明らかだ。潤沢な資金を武器にして斬新なテレビ中継の手法を生み出し、それを実現できれば、一世を風靡する可能性は確かにある。
そうなったとき、それを心情的に認めたくない人々は必ず存在するはずで、こうしてリブゴルフの未来は明るそうだと書いているこの私も、その1人だ。
その層をどう納得させていくか。納得させ、ファンにすることができるのかどうか。
それが、リブゴルフがクリアすべき最大の課題になるはずである。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
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