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- 推薦出場選手の失格があぶり出したPGAツアーの格差社会 “並の選手”は割を食い続けるしかない!?
今年のアーノルド・パーマー招待2日目、スポンサー推薦を受けて出場していた29歳の米国人選手が失格となった。理由はスコアの誤記だったが、この件が物議を醸したことであぶり出されたのがエリート集団であるはずのPGAツアー選手間の大きな格差。同伴プレーヤーが失格となった選手のスコアを見届けられなかった切実な事情とは?
トリプルボギーの「7」のはずが、当該選手は「6」を主張
PGAツアーの「格上げ大会」の1つとして開催された今年のアーノルド・パーマー招待2日目のこと。スポンサー推薦を受けて出場していた29歳の米国人選手、カマイウ・ジョンソンがスコアカード提出後、PGAツアーのルールオフィシャルからDQ(失格)を言い渡された。失格の理由はスコアの誤記。「7」とすべきスコアを「6」とした過少申告だった。

ジョンソンが失格を告げられた後、ロッカールームでは選手たちのひそひそ話が広がっていき、翌週のプレーヤーズ選手権の会場でも、依然として、その嫌疑がくすぶっていた。ジョンソン失格事件の背後には、ツアー規定上のある問題も潜んでいる様子だが、果たして、この失格事件、誰に責任があり、誰の何が悪かったのだろうか。
まずは、ジョンソンが失格となった経緯を振り返ってみよう。
パーマー招待初日に75を叩いたジョンソンは2日目も振るわず、予選落ちが濃厚というプレーぶりでパー4の9番を迎えた。そしてジョンソンは、グリーンエッジからの7メートルのパーパットを外すと、ボギーパットもダブルボギーパットも外し、最後は50センチを沈めてトリプルボギーの「7」を喫した。
しかし、ジョンソンは自身のスコアを「6」と主張。ジョンソンのマーカーを務めていた同組のカイル・ウェストモアランドは内心、「7ではないか?」と首を傾げたそうだが、結局、「6」と記載されたスコアカードが提出された。
9番のスコアを「6」としても、ジョンソンは予選カットラインに6打及ばず予選落ちだったのだが、それはさておき、ジョンソンのスコアに疑念を抱いたPGAツアーのルールオフィシャルは、この組にスコア記録係として付いて歩いていたウォーキングスコアラーに確認したところ、「7だと思います」という返答を得た。
1打1打の行方や距離が記録されているPGAツアー自慢のコンピューターシステム、ショットリンクで確認したところ、ジョンソンは第4打となったグリーンエッジからのパーパットを含め、全部で4回パットを打ち、スコアは「7」であることが判明。
そしてPGAツアーのルールオフィシャルは、スコアを過少に申告したジョンソンにDQ(失格)を言い渡した。
同伴プレーヤーが2人とも当該選手のスコアを見届けなかった事情
PGAツアーの選手やキャディーの間では、誰かがWD(棄権)した話、あるいはDQ(失格)となった話は間違いなく猛スピードで広がっていく。とりわけ、スコアの過少申告によるDQとなると、「怪しい?」という疑惑の視線が向けられ、どんな状況だったのかが取り沙汰され、瞬く間に広がっていく。
それほど選手やキャディはスコアの申告に関しては厳しく、それぞれの選手が真摯な姿勢であるかどうか、正直な人間であるかどうかに敏感だということなのだろう。
ジョンソン失格事件は、すぐさまベイヒル(パーマー招待の開催コース)のロッカールームを駆け巡り、ひそひそ話が始まった。その空気は、あっという間にロッカールームから漏れ出し、SNSでも拡散され、批判的な声が次々に上がった。
翌日、ジョンソンは「短いパットをカウントするのを、うっかり忘れてしまった。このようなことが二度とないよう、気を付けます」という謝罪声明を出した。
しかし、その余波は翌週のプレーヤーズ選手権会場にも押し寄せていた。
ジョンソンと同組だったもう1人の選手、ニック・ハーディーは、ジョンソンの謝罪声明を受けて、「選手が試合で自分の打数を数えるのを『うっかり忘れてしまう』なんてことは、起こるはずがない。ありえない」と批判。そして「ジョンソンは6打目のパットを外した後に7打目のパットを入れたんだと思う」と語った。
ジョンソンのマーカーを務めていたウェストモアランドも「ジョンソンは6打目を外し、トリプルボギーパットを沈めたんだと思う」と言った。
だが、2人とも「そうだと思う」という表現で、「7打目で沈めた」と断言はしないところが気になった。
実を言えば、2人ともジョンソンが6打目を打つ前に次ホールの10番ティー方向へ歩き出しており、ジョンソンが6打目を外して7打目を沈める場面を見ていなかったため、「スコアは7だった」と断言することができないのだ。
なぜ、彼ら2人は、ジョンソンと同組でありながら、ジョンソンがカップインするところまで見届けずに次ホールへ移動してしまったのか?
その背後には、PGAツアーのみならずゴルフ界全体の長年の懸案であるスロープレーに関する問題が潜んでいた。ハーディーは、こんな事情を明かした。
「僕らの組は初日にスロープレーの警告を受け、2日目のあの9番にさしかかったときは、オン・ザ・クロック(計測状態)だった。
スロープレーの警告は、PGAツアーのメンバーにはペナルティーが伴うけど、ノンメンバーはノーペナルティーなんだ。以前、僕はノンメンバーと一緒に回り、スロープレーだったのは僕ではないのに僕が警告を受け、罰金を科されたことがあった。
ここ3週間、僕はノンメンバーとばかり同組にされていて、すでに5~6回、警告を受けている。メンバーは警告25回で罰金5万ドル(約675万円)なんだ。高いよね」
ハーディーは、ノンメンバーのスロープレーのせいで自分に科される「いわれなき警告」「いわれなき罰金」を避けたい一心で、ジョンソンのカップインを見届ける時間を惜しみ、一足先に10番ティーへ向かった。
もう1人の同組選手、ウェストモアランドも然りだった。
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