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”手元の高さ”がポイント! 青木瀬令奈のパッティングアドレスをアマチュアがマネすべき理由
多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、国内女子ツアー「Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント」で優勝した青木瀬令奈だ。
今季日本ツアー優勝者の傾向はFWやUTの名手?
3月17日から19日の日程で、国内女子ツアー「Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント」が開催されました。優勝したのは青木瀬令奈選手。最終日は4打差の2位からスタートし、8バーディー、ノーボギーの64でフィニッシュ。3日間54ホールをノーボギーでプレーし、大会記録を3打更新する通算17アンダーで逆転優勝を飾りました。青木選手にとっては、昨年7月の「資生堂レディス」以来のツアー4勝目となります。

2023シーズンの国内女子ツアーは今大会で3試合が行われましたが、開幕戦の「ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」は申ジエ選手、2戦目の「明治安田生命レディスヨコハマタイヤゴルフトーナメント」は吉本ひかる選手が制しています。3戦目の青木選手も含め、ここまでの優勝者は、“飛ばし屋”というよりも、フェアウェイウッドやユーティリティーの名手が優勝している印象です。
ここ10年くらいの世界のゴルフツアーは、パワーゲームの傾向があり、どのツアーでも飛距離が出る選手が上位に入る傾向があります。ですが、狭くてグリーンが小さいコースが多い日本では、ショートゲームのテクニックが優れていたり、160~170ヤードの距離を精度の高いウッド系のクラブで狙うことができれば活躍できるのだと改めて感じました。
さて、今大会を制した青木選手は、パッティングの巧さにも定評があります。1ラウンド当たりの平均パット数は、2020-21シーズン(28.4737)、2022年シーズン(28.1207)で1位を獲得。3試合を終了した時点での今シーズンは、1ラウンド当たりの平均パット数(27.5455)と、パーオンホールの平均パット数(1.6957)でランキング1位を維持しています。ちなみに、優勝した今大会の平均パット数でも24.33でトップでした。
パターの打ち出し方向が定まらない人は青木瀬令奈の構えを参考に
そんな青木選手のパッティングスタイルは、手元の位置を高めにしてアップライトに構えるのが特徴です。メリットは、直線に近い軌道でヘッドを動かしやすくなること。ターゲットラインに対してスクエア感を活かしてストロークしやすくなります。
また、パターを吊るように持てるため、振り子運動を意識しやすいこともメリット。リズムが安定し、ストロークの再現性を高めることができます。
手のアクションが大きくストロークが安定しない人や出球が定まらない人は、青木選手のように手元のポジションを高めにしてみると、パッティングが安定するかもしれません。
石井 忍(いしい・しのぶ)
1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
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