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- “腹をくくった”上田桃子 メジャー初制覇を射程圏内に捉えて迎える最終日
54度目の挑戦でついにメジャータイトルを手にできるかどうか。上田桃子は3日目を3バーディー、3ボギーの72でラウンド。通算4オーバーの3位タイにまで順位を上げ、大逆転劇への望みをつないだ。
国内ツアー400試合目にあたる今大会
◆国内女子プロゴルフ<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 5月4~7日 茨城ゴルフ倶楽部 西コース(茨城県) 6780ヤード・パー72>
18ホールをイーブンパーにまとめて公式会見に臨んだ上田桃子だが、会見中に何度も出てきた言葉が『腹をくくる』だった。言わずもがな、覚悟を決めるという意味の慣用表現だ。
一体、どのような覚悟を決めて上田は最終日に臨むつもりなのだろうか。
首位と8打差の11位タイでスタートした上田にしてみれば、3日目のラウンドは背水の陣に近かった。勝つためには厳しすぎる差であると認識していただけに、その差を少しでも縮めることしか考えていなかったが、その考えはスタートホールの2打目を放った瞬間に吹き飛んだ。
「フェアウェイの真ん中から9番アイアンで打ったのにグリーンに乗らないんだから、予定通りにはいかないなと。その時点で他の選手のことやスコアのことを考える余裕はなくなりました」と上田。
無理にピンを狙うのではなく、徹底してグリーンの手前から攻めてアプローチしよう。そのアプローチがピンに寄らなかったり、微妙なパーパットを外すのは仕方がない。ボギーを受け入れながらの組み立てを考えた。いわば、腹をくくったわけだ。
スコアを伸ばすことに執着していたらどこかで無理な攻めをしていたかもしれないが、ボギーありきのマネジメントなら大ケガを避けることはできる。3バーディー、3ボギーというゴルフは、まさにその考えが生んだとも言える。
振り返ってみれば、上田にとって今大会は2005年にデビューして以来、国内ツアーでは400試合目にあたる。その間、53度メジャーに挑戦し、53度はね返されてきた。
それでも上田はメジャー制覇を諦めることはない。辻村明志コーチとともに自分が理想とするスイングを追求し、苦しい練習やトレーニングにも耐えてきた。
今年の6月で37歳を迎えるが、今季は平均ストローク(70.0448)、平均パット数・パーオンホール(1.7201)、平均パット数・1ラウンドあたり(27.8182)、平均バーディー数(4.1364)、パーブレーク率(23.2323)、トップテン回数(5回)で1位なのだ。優勝こそしていないが、若手の台頭が著しい国内女子ツアーにおいて、ゴルフに臨む姿勢、技術はナンバーワンと言えるだろう。
そんな上田をして、今大会のコースセッティングは今まで経験した中でもトップクラスに入る難易度と言う。「今日(3日目)は風もあったし、グリーンも硬かったし、距離も長かったので、全英(女子オープン)だと思ってやってました」と笑う。
最終日は吉田優利との同門対決になるが、吉田を意識するつもりはない。なぜなら、結局は自分がスコアを伸ばさないといけない状況が待っていると予想するからだ。「最終日は雨予報ですが、フェアウェイをキープすることにトライして、ダメだったら雨にぬれた深いラフからのショットが難しくなると思いますが、そこも腹をくくりながら3打目をどこに打つか考えたいです」とプランを明かす。
これまでと比べ、どこかリラックスしているように感じる上田だが、だてに53回も転んできたわけではない。腹をくくったゴルフをしっかりとギャラリーに見せるつもりだ。
上田 桃子(うえだ・ももこ)
1986年6月15日生まれ、熊本県出身。2005年プロ入り。07年にミズノクラシックなど年間4勝を挙げ、翌年から米ツアーに挑戦。21年6月に入籍。昨季の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」優勝がミセスでの初勝利となった。ZOZO所属。
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