ウェッジの入射角を修正
◆国内女子プロゴルフ<宮里藍サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 6月8~11日 六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県) 6513ヤード・パー72>
ツアー通算1勝の永井花奈が大会2日目、キレキレのショットを連発した。インスタートの10番から手前10メートルのバーディーパットを沈めるなど前半だけで4つスコア伸ばし、後半は4つバーディーを奪取。14番での唯一のボギーが悔やまれるが、「18番でたくさんのギャラリーがいるなかで、バーディーで締めくくることができてうれしい」と笑顔を見せた。

2週前のリゾートトラストレディスでは「2日間を60台で回って、今季のベストスコアが出ました。成績はパッとしなかったのですが、だいぶ良くなってきました」といい感触をつかみはじめたところ。先週は休養にあて、気になる部分の修正にあてた。
「ウェッジの入射角が鋭角に入り過ぎていたのを修正したら、結果的にアイアンもすべて良くなった。ドライバーもいい感じに打てている」と自信を見せる。
新築一軒家の中に打席練習場
さらに環境の変化も好調の要因につながった。昨年の9月に千葉県に一軒家を購入し、土地選びから設計まで決めたが、自分のゴルフに活かすことを忘れていなかった。
「家の中に一打席、打てるところを作って、シミュレーションゴルフを設置したんです。これでかなりクオリティーが上がりました。100ヤード以内を機械で練習して、いい感じで回れるように調整してきたのが良かった」
一方で、悩みもあるようで「家だと時間を気にせずいくらでも打てるので、キリがない(笑)。日付が変わることもありました」と苦笑い。
ちなみに新築の一軒家は約250坪と豪邸だ。その中に打席練習場を作ってしまうのだから、金額もそれなりにする。
「もちろん予算オーバーですよ。1回優勝したくらいでは無理です!(笑)。あとさき考えずに買ってしまったかもしれないですが、そこはもっとがんばって稼げばいいかなと思って(笑)。安く作ることもできるのですが、中途半端にケチっても……。気に入るものを建てたほうがいい。あとは現役をやめたあとでも、ここでレッスンしたりとかもできるかなと考えたりしています」としっかり者の一面ものぞかせた。
あとは残り2日間もこの勢いで優勝争いに加わりたいところ。「トップ5に入りたいけれど、まずは今季の順位で上がれるようにがんばりたい」と前を向いた。
永井 花奈(ながい・かな)
1997年6月16日生まれ、東京都出身。6歳から競技を始める。2014年から日本ゴルフ協会のナショナルチームメンバーとして活躍し、同年「日本女子オープン」でアマチュアながら3位に入った。15年末には米ツアーの予選会を受験。16年1月にプロ宣言して米ツアー「ISPSハンダ オーストラリア女子オープン」でデビューした。16年のプロテストにトップ合格。17年「樋口久子 三菱電機レディス」は最終日が降雨による中止となり、畑岡奈紗らを1打上回ってプロ初優勝を飾った。所属はフリー。