全米OP ウインダム・クラークがメジャー初制覇 永野竜太郎が健闘20位タイ 松山32位タイ、桂川58位、石川63位

第123回全米オープン最終日(現地時間18日)は、通算10アンダーのウインダム・クラーク(米 Wyndham Clark)とリッキー・ファウラー(米)が首位でスタート。ローリー・マキロイ(北アイルランド)が追う激戦をクラークが1打差で制し、メジャー初制覇を達成した。

10年前に乳がんで亡くした母に捧げる勝利

◆米国男子プロゴルフ<全米オープン 6月15~18日 ロサンゼルスCCノースC(カリフォルニア州) 7423ヤード・パー72>

 激戦を制したのはウインダム・クラーク(米)だった。ロサンゼルスCCノースC(カリフォルニア州)を舞台に行われた第123回全米オープン最終日(現地時間18日)は、通算10アンダーのリッキー・ファウラー(米)とクラークが首位でスタート。1打差でローリー・マキロイ(北アイルランド)が追う優勝争いとなった。

メジャーの最終日バックナインのプレッシャーにも打ち勝ち全米オープン覇者となったウインダム・クラーク 写真:Getty Images
メジャーの最終日バックナインのプレッシャーにも打ち勝ち全米オープン覇者となったウインダム・クラーク 写真:Getty Images

 最終組の1つ前でプレーするマキロイが、1番バーディーで首位に並び、混戦の気配が漂う。最終組のクラークも1番バーディーで応戦する。

 深いラフ、茶色くなるほど乾いて硬くなったグリーン、その周囲に張り巡らされた罠。コースは、ファウラーが8アンダーを叩き出した初日とはガラリと表情を変え、難易度がとんでもなく高くなった。ファウラーは2番、5番、7番とボギーを叩き、優勝戦線から脱落。対照的にクラークは前半3バーディー、2ボギーと、落ち着いたプレーを見せる。

 そんな展開はバックナインに入っても変わらなかった。クラークは、訪れるピンチを上手に切り抜けながらホールを消化していく。オレゴン大学時代のコーチであり、全米オープン出場経験もあるジョン・エリス氏の心強いサポートもあり、表情を変えないプレーはメジャー初タイトルがかかるとは思えないほど。先に9アンダーでホールアウトしたマキロイと1打差で迎えた18番になっても、ペースは変わることなく、10アンダーで逃げ切った。

 メジャー初優勝。その瞬間、喜びを爆発させた姿からは、双肩に重圧がかかってきたことがひしひしと伝わって来た。それを抑えて戦い続け、並みいるライバルたちに打ち勝った。

 表彰式直後には、開口一番「ここまで来られたのは周りの支えがあったからです。特に母の存在が大きかったと思います。今日はたまたま自分に運があったということ」と、静かに口にした。

 3歳のクラークにゴルフの手ほどきをした母は、10年前に乳がんで亡くなっている。そのショックは大きく、クラークは大学を変わったほどだった。それを乗り越え、プロとしてプレーしているが、心はいつも母とともにある。その思いがビッグタイトルにつながった。

 2位はマキロイ。通算7アンダー3位にスコッティ・シェフラ―(米)。キャメロン・スミス(豪)が3つスコアを伸ばして4位。ファウラーは5つスコアを落とし、5位タイに終わっている。

日本勢は4人全員が予選を通過する健闘

 日本勢は永野竜太郎が踏ん張った。通算4アンダー8位タイで難易度を増したコースに挑み、1バーディー、4ボギー、1ダブルボギーでプレー。通算1オーバー20位タイで初の全米オープンを終えた。

 「初めての全米オープンの舞台に立ててすごい充実したいい1週間でした。日に日にギャラリーが増えてきて、これが全米オープンかな、と感じました」とメジャーを堪能。「今日は5オーバーしてしまいましたが、4日間トータルで言えば、できないところもあったけど自分を出せたほうだと思う」と、今後への自信につなげた。

 優勝候補の一角でもあった松山英樹は、難しくなったコースに悪戦苦闘。同じ組でプレーしたキャメロン・スミス(米)が、3アンダーで回ったのとは対照的なゴルフになってしまった。7番ダブルボギー、11番トリプルボギーとパー3で苦しんで5つスコアを落とし、通算3オーバー。32位タイに終わった。

 桂川有人は通算9オーバー58位。石川遼は通算14オーバー63位。それでも「明確に目標を設けられそう。取り組んでいることが明確になったのでメチャクチャ楽しみです」と、表情は明るかった。

ウインダム・クラーク(Wyndham Clark)

1993年生まれ、コロラド州出身。オレゴン大学を経て、2017年にプロ転向し、19年からPGAツアーに参戦。22ー23シーズン、5月のウェルズファーゴ選手権でツアー初勝利を挙げ、その勢いのまま、6月の全米オープンでメジャー初制覇を成し遂げた。

【動画】チップイン寸前! 難しい位置からクラークの“ビッグ・パーセーブ”
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