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- 国内男子ツアーの試合数25は決して少なくない!? 後半戦に向けて選手の本気度が問われる理由とは?
今年から国内男子ツアーに新規ツアーとして加わった「横浜ミナトChampionship~Fujiki Centennial~」。その大会アンバサダーを務めていた丸山茂樹は日本ゴルフツアー機構(JGTO)の相談役も務めているが、男子ツアーの現状について聞いてみた。
国内男子ツアーの試合数は決して少なくない
今季国内男子ツアーは25試合を開催します。今週開催されている「フジサンケイクラシック」が15試合目となるので、後半戦が始まったと考えていいでしょう。3月から11月までほぼ毎週のように試合がある国内女子ツアーと比べると試合数が少なく感じますが、丸山茂樹プロによれば選手にとってはむしろプラスだといいます。
「スポンサーの協力により、年間20数試合を開催していただけるのは非常にありがたいことだと思います。大切なのは選手が現在の試合数をどのようにとらえるかということでしょう」

現役時代、年間30数試合の出場していた丸山プロですが、「30試合でも多いんじゃないかと思います」と、当時から出場試合数に関しては疑問を抱いていたそうです。肉体的にも精神的にも25試合前後がベストだと考えていたからです。
「実際、タイガー・ウッズは全盛時でも20試合以下のシーズンが多かったですからね(編集部注・21試合以上出場したシーズンは3回のみ)。彼に理由を聞いたら、毎週出場したら頭がもたないっていうんです。だったら効率的に休んで、しっかりと準備をしてから出場したほうがいいと」
世界最強レベルのウッズだったからこそ、少ない試合数でも賞金王や世界ランキング1位の座を獲得できたのかもしれませんが、丸山プロにいわせると当時のPGAツアーでも出場試合数が多い選手が必ずしも好結果を出せたわけではなかったといいます。
「むしろ、年間25試合ぐらいなら、体だけでなくメンタル面のケアもできるし、しっかりとトレーニングを積む時間もあります。長い目で見ると選手寿命は延びるのではないでしょうか」
ポジティブに考えれば、現在の試合数はツアープロ人生においてもプラスだというわけです。ツアープロは誰しも体に痛い箇所を抱えていますが、そこに負担をかけずに済むし、頭をリフレッシュできるので、自分の短所を補う練習や長所を伸ばす練習にも取り組みやすいのです。
男子ツアーは夏場に数週間のオープンウイークがあるので、その期間に体を鍛えておけば、秋の連戦にも耐えられる体力も身につけられます。試合がない時をどのように過ごすによって、自分の実力をレベルアップできる可能性はいくらでもあるというわけです。
賞金ランキング上位にズラリと並ぶ海外志向の選手
もちろん、タイプによっては試合数が多い方がゲーム勘を失うことがないので、もっといいパフォーマンスを発揮できるという選手もいます。
ただ、丸山プロがいうように自分をコントロールできる時間があるほうが、目の前の1試合に集中できるし、全力投球しやすいことも確かです。それでも試合数を少ないと考えるならば、海外ツアーを目指せばいいのです。

幸いにも昨年から国内男子ツアーの賞金ランキング3位の選手には欧州ツアーのメンバー資格を与えられることになりました。約20試合は欧州での試合に出場できるわけです。
これまでのようにわざわざQTを受ける必要はなくなりました。しかも、欧州ツアーのポイントランキング上位10人には翌シーズンのPGAツアー出場権が与えられます。自分自身で道を切り開こうと思う選手にとっては、海外ツアーはかなり身近になったのは間違いありません。
「自分が若いときにこのシステムがあったら、喜んで欧州ツアーに参戦してましたね」と丸山プロは話しますが、紛れもない本音だと思われます。
大切なのは、国内ツアー25試合でどれだけの結果を残せるかどうかですが、現在の賞金ランキング上位にはズラリと海外志向の選手が名を連ねています。どちらにせよ、後半戦ではオープンウイークをどのように過ごしてきたかが問われます。
選手の本気度を確かめるうえでも、男子ツアーに注目してはどうでしょうか。
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