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- 女子ゴルフで“スタート後に競技中止”の珍事 JLPGAがサスペンデッドではなく「中止」を選んだ理由とは
雷雨と暴風雨に見舞われた「ブリヂストンレディス」第2ラウンドは、スタート後にもかかわらず異例の競技中止に。LPGAがサスペンデッドではなく“中止”を選択した背景には、選手間の公平性を重視した判断があった。
不公平さをなくすための競技中止
◆国内女子プロゴルフ 第11戦
ブリヂストンレディスオープン 5月21~24日 袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県) 6732ヤード・パー72
通常、選手がスタートした後に天候が悪化した場合は、競技中断を挟んでサスペンデッドとなるケースが多い。ところが今回は、すでに競技が始まっていたにもかかわらず、その日のラウンド自体が競技中止となった。珍しい事例といえるが、なぜこのような判断が下されたのだろうか。
大会2日目。前日からの雨に加え、この日も雨が降り続いていた袖ヶ浦カンツリークラブ袖ヶ浦コースでは、当初午前7時開始予定だった第1組のスタートが、雷雲接近のため2時間30分遅れの9時30分に変更された。

雷雲通過後に競技は開始されたものの、今度は台風並みの大雨と強風がコースを襲った。当初はフェアウェイやグリーン上でなんとかプレー可能な状態を保っていたが、徐々にバンカー内に水がたまり始め、さらにフェアウェイやグリーン上でもプレー続行が困難な状況に。バンカー内にも救済スペースを確保できなくなったことから、午前11時18分に競技は中断された。
その後、選手全員がクラブハウスへ引き揚げ、天候とコースコンディションの回復が見込めないとして、午後0時45分に第2ラウンドの競技中止が決定した。
本来であればサスペンデッドとし、消化できなかった残りホールを翌日に実施するケースが一般的だ。しかし、今回はあえてその判断を取らなかった。理由は“不公平さをなくすため”だったという。
「明日の予報が曇りベースで穏やかな天候になる見込みでした。この日のラウンドを取り消さなければ、非常にアンフェアであると競技委員会で判断しました」(小澤瑞穂競技委員長)
悪天候の中で数ホールをプレーした選手と、翌日に好条件のもとで18ホールを回る選手とでは、競技条件に大きな差が生じる。小雨程度ならともかく、この日のような暴風雨と穏やかな曇天では、あまりにも条件差が大きいという判断だった。
「その辺りの判断については、競技委員会で判断してくださいという内容がゴルフ規則のオフィシャルガイドにも記載されていますので、そう判断しました」(同委員長)
では、最初から競技中止にしてもよかったのではないか――。そんな疑問についても説明があった。
「天気予報では9時過ぎには雨が小康状態になる見込みでしたし、回り切れなかった分は翌日に消化しようという話でした。さすがにここまでの悪天候になるとは予測できませんでした」(同委員長)
雨雲レーダーでも予測しきれなかった急激な天候悪化だけに、今回の決定はやむを得ない判断だったといえそうだ。
選手がスタートした後に競技中止となったケースは2009年以降で12回
過去、選手がスタートした後に競技中止となったケースは、2009年以降で12回。年に1度あるかないかという珍しい事態だが、実際にプレーした選手はどのように受け止めていたのか。
この日、ただ一人アンダーパーとなる「1アンダー」(6ホール終了時点)を記録していた天本ハルカは、次のように振り返った。
「途中ですごい雨と風に見舞われましたが、自分たちはトップスタートだったので、行くしかないと思ってプレーを続けました。バーディーはグリーン奥からのチップインです。今日のラウンドがキャンセルになってしまったのはめちゃくちゃ悲しいですが、選手全体のことを考えれば仕方ないと思います」
連日の午前3時起きとなる過酷な状況にも、「何も考えずに頑張るだけです」と前を向いていた。(千葉市緑区/山西英希)
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