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- 「4ペナだな(笑)」 PGAツアー選手がうろ覚えで戸惑ったルール マーカーを置くとき風でボールが動いたらどうする!?
11月7~10日にメキシコで開催されたPGAツアー競技「ワールドワイドテクノロジー選手権」の初日、ルール上の珍事が起きました。
転がった先の止まったところから次のプレー
ゴルフメディアでは比較的頻繁に取り上げられるルールなので、一般ゴルファーにも広く知れ渡った処置と思うのですが……。PGAツアーのトッププレーヤーでも迷うことがあるようです。
11月7~10日にメキシコで開催されたPGAツアー競技「ワールドワイドテクノロジー選手権」の初日、7番パー4でのこと。アプローチをグリーンに乗せたダニエル・バーガーは、他の2選手より先にグリーンに上がって、ボールをマークすることにしました。ところが、ボールマーカーを置こうとしたところで、強い風に押され、ボールが転がってしまいました。
そこでバーガーは、次にどうすべきか分からず、同じ組のハリス・イングリッシュに尋ねました。
「マークしようとしたら、ボールが……」
そこまで口にしたところで、イングリッシュはこう言ったのです。
「4ペナだな」
もちろんそんなわけはなく、イングリッシュの冗談で、その場面を中継していたアメリカのテレビ局の解説陣は大うけ。そして、ゴルフメディアにも面白いエピソードとして取り上げられたのでした。
バーガーの状況をもう少し詳しく紹介しましょう。
彼のボールはグリーンに乗って止まったあと、バーガーがマークを終える前に風(=自然の力)によって動かされました。この場合、プレーヤーは無罰で、ボールはまだインプレー。転がった先の止まったところから次のプレーをしなければなりません(規則13.1d(2))。
にもかかわらず、拾い上げて動き出す前の箇所に戻した場合は、まずは「拾い上げてリプレースする球の箇所をマークしなければならない」と規定する規則14.1aに違反したことになり1罰打。さらに、そのまま次のストロークを行えば、いわゆる「誤所からのプレー」で、重大な違反でなければ2罰打となります。その場合、マークをせずに拾い上げたことに対する1罰打は加算されません。
なお、プレーヤーがボールマーカーを置いたところで――ボールを拾い上げる前に――ボールが自然に動いた場合も同じです。動いた先からのプレーになります。
一方、風に押されて動いたのが、一旦ピックアップされ、リプレースされたボールであれば、処置は異なり、プレーヤーは無罰で動かされる前の位置に、再度リプレースしなければなりません(規則13.1d(2)、規則9.3例外1)。
また、ボールが動いた原因が風ではなく、マークする際にプレーヤーが誤ってボールに触れたため、というのであれば、同じく無罰で、リプレースしなければなりません(規則13.1d(1))。
以上、ルールを気にかけているゴルファーにとっては当たり前の処置でしょう。でも、そうそう遭遇する状況ではないので、いざとなれば混乱するのかも知れません。
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