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- PGAツアーで起きた“お互い誤球し合う”レアケース 誤球をしたとき・されたときの処置をおさらい
松山英樹が通算35アンダーのツアー最多アンダーパーの記録で優勝した「ザ・セントリー」。その最終日、同じ組でラウンドする2選手が誤って互いのボールで「誤球のプレー」をする違反(2罰打)がありました。
かつては松山英樹と星野陸也が互いのボールで「誤球のプレー」
松山英樹が通算35アンダーのツアー最多アンダーパーの記録で優勝した「ザ・セントリー」。その最終日、同じ組でラウンドする2選手が誤って互いのボールで「誤球のプレー」をする違反(2罰打)がありました。2人が互いに誤球するミスはレアですが、「別のプレーヤーのボールを誤ってストローク」、反対に「自分のボールを誤ってストロークされた」という違反は一般ゴルファーでも出合う可能性があります。その場合の処置を確認しておきましょう。

「ザ・セントリー」の最終日。15番パー5は打ち下ろし、右ドッグレッグのホール。同じ組でラウンドするウィル・ザラトリスとキャム・デービスのティーショットは、ともにティーから280ヤードほど先のフェアウェイに止まっていました。その地点はティーからは見えなかったのでしょう。そして、2人のボールはともにタイトリスト製。そこで2選手は互いに相手のボールをプレーしてしまったのです。
間違いに気が付いたのは、ともに3打目でグリーンに乗せたポールを拾い上げたときでした。この場合、プレーヤーは規則6.3c「誤球」の(1)「誤球でストロークを行う」と(2)「プレーヤーの球が誤球として別のプレーヤーによってプレーされた場合に行うこと」の規定により、両選手は2罰打の付加で、「プレーヤーは元の球か別の球を元の箇所にリプレースしなければならない(分からない場合は推定しなければならない)」とあるため、第2打地点まで戻り、それぞれ「誤球のプレー」をされた箇所にボールをリプレース。次に第4打を打ち直し、結局、このホールをともに5オン1パットのボギーとしてしまいました。
ギャラリーや関係者が見守るプロのトーナメントで、フェアウェイ上のボールをともに「誤球」というのは大変に珍しいでしょう。
一方、互いにラフに止まったボールを「誤球」した例は、過去に国内ツアーでありました。2018年のダンロップフェニックスの初日。やってしまったのは、松山英樹と星野陸也でした。
14番パー4でのこと。ダンロップ製のボールを使用する2人のティーショットは左ラフ、双方は5メートルほど離れて止まっていました。そして、ボールにはともに黒マジックでアライメントのラインが引かれてあったのが災いし、松山は「僕のほうが飛ばないだろう」と手前にあったボールをストローク。そのあとで星野は「(ボールを)確認することなく打ってしまった」と反省。結果、ともに「誤球のプレー」で2罰打のうえ、元の箇所にリプレースしてからの打ち直しとなりました。
「誤球」をされた側はドロップではなくリプレースでプレー再開
こうしたケースはレアですが、一方が別のプレーヤーのボールを「誤球のプレー」、逆に自分のボールを「誤球のプレー」されるケースは一般ゴルファーでも起こります。
そうした場合、前者のプレーヤーは2罰打のうえ、正球を捜してプレーしなければなりません。なお、「誤球」をプレーした打数はカウントされません。
一方、「誤球のプレー」をされた場合は、無罰で元の箇所にボール(元のボールでも、別のボールでもよい)をリプレースしなければなりません。ここで気を付けたいのは、ドロップではなく、リプレースということ。
この処置は「止まっている自分のボールを別のプレーヤーによって動かされた場合」(規則9.6)と同じと覚えておくとよいでしょう。
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