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- 「完全ホールアウト」の強要はいいことナシ!? アバウトな「ワングリップOK」がアマチュアのプレーでは意外と大切な理由
多くのアマチュアは「ワングリップOK」のローカルルールを採用しながらプレーを楽しんでいます。完全ホールアウトにこだわるのはやめた方がいいのでしょうか。
完全ホールアウトでプレーすると3~4打増える
アマチュアのプライベートラウンドは進行をスムーズにするためにグリーン上ではワングリップOKでプレーすることが多いです。ワングリップOKとは、パターのグリップ1本ぶんの長さなら1パットで入ると見なし、ボールをピックアップして1打付加すればOKというローカルルールです。
OKが出たらボールを拾っていいということだけ覚え、1打付加することを知らなかったというエピソードは“ビギナーあるある”です。実際にボールを打っていなくても、最後の1打もカウントします。

パターのグリップ1本ぶんの長さというのは30センチ程度なのですが、50センチくらいでもOKを出すのが一般的です。判断基準としては、マークしてボールを置き直すことなく「お先に」とタップインできる距離であればOKを出します。
筆者の場合は後続組の状況と同伴者の状況を見ながらOKを出すかどうかを決めます。後続組が後ろに控えており、グリーンが空くのを待っているときは1メートル以内に近づいたらOKを出します。後続組が待っていないときは「お先に」ができるかどうかを判断基準にします。
ただし、2パット目が1メートルくらいオーバーし、次を外したら4パットになってしまうときはOKを出します。また、同伴者の腕前にもよりますが、ボギーパットが1メートルぐらいオーバーし、次を外したらトリプルボギーになってしまうケースや、8打目のパットが1メートルくらいオーバーし、次を外したら10打になってしまうケースもOKを出します。
そんなわけで基本的にOKパットありのプレーをしていますが、1年に数回だけ決まったメンバーとラウンドするときだけ完全ホールアウトでプレーします。そのメンバーと回るときも最初のうちはワングリップOKだったのですが、あるとき筆者が同伴者にOKを出したら、他の同伴者が「いや、その距離はOKじゃない」と言い始めました。「それならこのメンバーで回るときは完全ホールアウトにしましょうか」ということになりました。
完全ホールアウトでプレーするとグリーン上が通常よりも少し時間はかかりますが、そのメンバーで回るときは3サムが多いので、後続組を待たせることなくラウンドしています。そうすると普段ワングリップOKにどれだけ助けられているか分かります。
ロングパットを1メートル以内に寄せても、それをタップインしようとしてペロンと外すと、2メートルくらいオーバーします。返しのパットも外すとたちまち4パットの完成です。
筆者の2024年の平均パット数は35.2でしたが、完全ホールアウトでプレーすると38パットか39パットになります。平均パット数よりも3~4打多くなります。
パットはスコアメークの大事な要素だが無理はしないほうがいい
そうするとワングリップOKでプレーするよりも、完全ホールアウトでプレーしたほうが、パットの上達につながるのではないかという話になります。そのとおりで、競技に出ている人たちは「パッティングがうまくなりたかったら完全ホールアウトでプレーしたほうがいい」と口をそろえます。
「250ヤードのドライバーショットも、150ヤードのアイアンショットも、1メートルのパッティングも同じ1打だからね。どんなにショットの調子がよくてもパットが入らないといいスコアは出せないから、パットは大事だよ」
一方で、ツアープロのパッティングを見ていると、プレッシャーのかかるショートパットを決め続けることがどれだけ大変なことか思い知らされます。クロスハンドグリップやクローグリップの選手は、パターの打ち方に悩んだ末、その握り方にたどり着いています。長尺パターや中尺パターを使っている選手も同じで、短尺パターだと手がスムーズに動かなくなり、今のパターを使用しています。
パッティングはゴルフの中で最も繊細な動きなので、イップス(心理的な原因によって生じる運動障害)が発症しやすいです。ほとんどのアマチュアは余暇の楽しみでゴルフをしているわけですから、プロのようにしびれるパットを何度も打ち続けることはしないほうがいいと思います。
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